東京・高田馬場にあるウズベキスタン・キルギスタン料理の店「Vatanim(ヴァタニム)」へ行ってきた。羊肉のやわらかい煮込みを、みっしり目のつまったパンと一緒に食べる、異国情緒あふれるランチメニューは満足度が高い。
早稲田通りの小さな店
ヴァタニムは高田馬場から東中野へ伸びる早稲田通りの途中にある。どちらの駅からでもたどりつけるが、桜の季節は東中野から神田川沿いに少し歩いてもよいだろう。
店内に入るとカウンターだけの小さな作りで、焼きあがったパンがカゴに入って並んでいる。丸まっこくてかわいらしい形をしている。「Non(ノン)」という名前だそう。ランチメニューは豊富。お店の人おすすめの羊肉の煮込み「Siltama(スルタマ)」を注文。ノンつきで価格は1,000円(税別、以下同じ)。
パンと羊肉!
目がつまっているがベーグルほどではなく、麦のよい香りがする
まずセットのノンから。楕円形で、中心がへこんでアンモナイトのような模様が入っている。ずっしり重く、目がつまっている、といってもベーグルほどではなくて、歯ざわりは固くない。麦のよい香りがする。
続いてスルタマが到着。マトンの煮込みをてんこもりにして、オニオンスライスをかけ、フライドポテトを添えたものだ。簡素な味付けだがおいしい。脂がしみだしていて、これをバターがわりにノンに吸わせて食べるのだそう。
マトンはしっかりクセがあって羊好きにはうれしい。オニオンスライスと一緒に食べると引き立つ。パンと交互に、あるいは同時に咀嚼するといっそう満喫できる。
皿数は多くないが、食べていて飽きないし、ボリュームは十分。
page せっかくなのでお菓子とお茶も
レモンケーキと蜂蜜紅茶
しかし、せっかくなのでお菓子とお茶も頼んでみることに。レモンケーキ「Tvorjiniy(トゥヴァロージニィ)」とキルギスのハチミツ紅茶「Asal choi」。それぞれ350円と400円だ。
レモンケーキは自家製カッテージチーズを使っているとのことで、さっぱりしたヨーグルト風の味。ホロホロの生地にベリーがたっぷりかかっている。やさしい甘さだ。
ハチミツ紅茶は金属のポットで淹れてもらった。添えられている白いハチミツをすくってそのままポットに入れてよいとのこと。
ハチミツはとても量があるように見えたが、溶かして飲んでみると、甘さは強くない。花のような匂いのする紅茶にほんのりやわらかみを与える程度で、ケーキと一緒でも楽しめる風味。
ちなみにランチメニューの多くはディナーもあまり変わらない値段で注文できる。テイクアウトも可能とのこと。神田川を散歩するついでに寄ってみると面白いかもしれない。
ウズベキスタン・キルギスタン料理「Vatanim(ヴァタニム)」
東京都新宿区高田馬場3-33-3