山国チベットの料理が食べられる「タシデレ」に出かけた。東京・曙橋にあるお店だ。
曙橋へ
タシデレは地下鉄曙橋駅を降りて、靖国通りを東へ進み、防衛省へ向かう途中にある。中は広々としていて明るく、チベットの景色やお寺の写真などが壁に貼ってあり、地元の音楽も流れている。
ランチは多彩!
ランチは大きく分けてチベットとインドの2系統があり、チベット系は900円(税別、以下同じ)から。種類も豊富で目移りするが、今回は一番高い1,700円の「スペシャルランチ」を注文してみる。
まずはサラダが到着。細切りのリーフをふんわり盛った、ごく普通の椀で、シャキシャキした歯ごたえがあるほかは変わったところはない、と思いきや上にかかっているホロホロした白いトッピングはチーズのようだ。いり豆腐のような舌ざわりで、においやくせがほとんどない。ヨーグルトに近いかもしれない。でもちゃんとコクがある。
続いてはチベットのスープ「ラプシャ」。これは椀になみなみとよそってあって、とても量がある。鶏肉とダイコンがどっさりで、どちらも見ための形はしっかりしているのに、すくって口に運ぶと歯にもろく、舌の上でたやすくくずれてゆく。
塩気は強くないが鶏肉のうまみがよく出ていて、ダイコンにしみている。トマトが入っているのか色が赤いが、すっぱくはないし、辛くもない。日本のおみそ汁のようなほっとする味だ。
さらに主菜を盛り合わせた大皿も登場。色々な料理がのっているが、ギョーザ「モモ」から食べてみる。これは最近東京に多いネパール料理の店でも見かける一品だ。汁気が多くかたちも丸っこく、ギョーザというよりシャオロンパオを思わせる。
メニューの説明によると、牛肉のミンチが入っているといい、とても肉の風味が強い。皮は厚めでモチモチしている。何もつけなくても十分いけるが、瓶に入った辛いタレを少しかけるとぴりっと味が引き締まる。
おつぎは、もちもちの蒸しパン「ティンモ」。肉マンの皮のようでもあるが、それよりはしっかりしている。イーストの香りだろうか、ちょっと風変わりな匂いがする。
ふんわりした見ためだが手に持つとずっしり。このパンにはほかの料理をのせて食べるとおいしい。
「シャプタ・ラム」はラム肉の薄切りを野菜と一緒にいためたもの。香辛料が使ってあって、かなり中華いために似ている。羊くささはあまりない。肉は薄いが固いゼリー質が筋になって入っていて、とても歯ごたえが強く、こりこりとした食感がある。

トマトやピーマンの食感、風味とあいまって異国情緒あふれる料理。これをさっきのもちもちの蒸しパン、ティンモと一緒に味わうと楽しい。一緒に添えてあるお米とも合う。
住所:東京都新宿区四谷坂町12-18