ボタニカルとは、「植物の」という意味。その名の通り、コラボメニューには植物素材がたっぷりと使われているといいます。いったいどんなものが用意されているのでしょう。
bamboo は、表参道ヒルズの向かい、ポール・スチュアートが入っているビルの角を曲がったところにあります。もともと緑たっぷりだった店舗は、「ボタニカル・レストラン」に合わせた仕様に変身しています。
まずはランチプレート。運ばれてきた皿の上を見てみると、これでもか!と緑がたっぷり。野菜不足の体が喜びそうです。ちなみに、セットのドリンクは爽健美茶。
まずは、皿からにょきっと生えている(!)野菜たち。そう、縦に生えているんです。土台に使われているのは、とうもろこしの粉を練り上げて作った「ポレンタ」という料理。その上に、チコリー(キク科の植物)パウダーをかけ、土のように仕上げてあるのだそう。
野菜はそのままポリポリと食べましょう。何もつけなくても、野菜の甘みと味わいがしっかり感じられます。もちろん、とうもろこしのヒゲや、にんじんの葉など、すべて食べられますよ。またポレンタは、マッシュポテトのような食感。なめらかな口あたりが楽しめます。
皿の右側にあるパンケーキも、もちろん緑色。はとむぎと大麦を、はぶ茶、月見草、どくだみ茶、野菜のブイヨンでたきあえたものに、よもぎパウダーを加えて作られているそうです。食べた瞬間、口の中に広がるのはよもぎの香り。たまに麦の粒が表れて、食感も楽しませてくれます。皿の中央にのっている、アボカドとマスカルポーネチーズのディップ&自家製スモークサーモンと合わせて食べると、クリーミーさが加わって、生地だけとは違った味わいを楽しめますよ。
なお、このディップには、ポレンタから“生えていた”野菜をつけて食べるのもオススメです。チーズのコクとみずみずしい野菜がよく合います。
グラスの中に入っているのは、緑色の野菜とじゃがいもをあわせたスープです。使われている野菜は、明日葉、よもぎ、大麦若葉パウダー、かぶの葉、クレソンなど。やはり初めはよもぎの香りが強いものの、色々な“葉っぱの香り”が複雑に絡み合い、最後にはすっと消えていきます。
上にのせてある「玄米のスフレと黒ゴマのスティックパイ」も、サクサク軽い食感で、ほどよく塩分がきいていて美味。ちなみに、玄米のスフレは、駄菓子「ポン菓子」のような印象を受けました。実際の作り方は違うと思うのですが、“ポン菓子とパイの融合って楽しい”なんて思いながらいただきました。
デザートは、よもぎと黒ゴマのシュークリーム。よもぎが入った緑色のシュー生地の中には、ホイップクリームと、黒ゴマのクリームが入っています。口の中に広がる黒ゴマの香ばしい香りで、さっぱりと食事を締めましょう。メインからデザートまで“ボタニカル”なワンプレートでした。
一方、植物素材で作ったスイーツが並ぶスイーツプレートでは、緑色の商品たっぷり7品が用意されています。スイーツも“ボタニカル”だなんて!
透明な器に入った「はぶ茶とはちみつのジュレ」は、はちみつの甘さが心地よい、紅茶ジュレのような一品。どことなく、豆のような穀物のような香ばしい味がするのですが、これがはぶ茶の味…?
ティラミスは、チコリーコーヒーで作ったものなのだそう。これに、皿の真ん中にある緑色のものを砕いてかけると、葉っぱの香りと甘さが加わります。
このほか、チョコと麦の香りが相性抜群の「大麦・はとむぎのロッシェ」、種をくりぬいたアメリカンチェリーとともに食べる「どくだみ・月見草とコーンのタルト」、緑色が鮮やかな「明日葉のマカロン」「大麦若葉と玄米のフィナンシェ」、そして「よもぎと黒ゴマのシュークリーム」。普段見かけない“植物素材”を活かした、パティシエ渾身の1プレートに仕上がっています。
このコラボメニューが楽しめるのは、7月15日まで。どちらもちょっとお高いですが、緑に囲まれたオシャレなカフェでいただくランチは格別。いつもは食卓に上ることのない素材を楽しむ機会でもあるので、お近くの方は試してみては?