東京・高田馬場にあるウイグル・トルコ料理「ウルムチ フードアンドティー」を訪れた。中央アジアなどで人気の麺料理「ラグメン」が、弾力があってモチモチして、羊肉の風味ととても合う。
早稲田通りへ！
早稲田通りに面する立地で、高田馬場駅と東中野駅のどちらからもたどりつける。このあたりはキルギスタン・ウズベキスタン料理など、ほかにも風変わりな店がぽつぽつとあって散策して飽きない。
ランチ時間帯に店内に入ると異国情緒ある音楽が流れ、内装も見慣れぬものが色々。席についておすすめを聞くとウイグルらしい料理としては「家庭ラグメン」（800円、税込、以下同じ）がいちおしとのこと。さらに羊肉の串焼き「シシ カワプ」（200円）もおいしいとか。
あれこれ試してみたいが、ボリュームも気になるので事前に確認したところ、ラグメンはウドン1杯ぐらい、シシ カワプはヤキトリ1本ぐらいとのことで、それではとどちらも頼む。
器も料理もエキゾチック
まずはラグメンとセットになっているスープ。ちょっと塩味強めの味つけで、野菜とチキンが入っったトマトベース。くせのない味で、ミネストローネと言っても通りそう。
お腹が空いている時はこれで落ち着く。それにしても盛りつけてある器がきれいでちょっと見入ってしまう。
続いてシシ カワプ。1人で2本頼んでみたが、ちょっとやりすぎだったかもしれない。とてもヤキトリどころではないサイズ。とはいえ2本並んでいた方が、見た目が豪華なので、うれしいことはうれしい。
トウガラシをふってあって、ピリリとホットな味。芯までよく火が通っているのにとてもやわらかく、簡単に食いちぎれる。そこは確かに炭火ヤキトリにも相通じる。
次はいよいよラグメンの出番。真白い皿に入ってあらわれた太いうどんに、大き目にカットしたジャガイモやピーマン、羊肉がゴロゴロとのっている。なんだか学校給食みたいだなと思ってながめていると、薬味の入ったきれいな瓶が運ばれてくる。トウガラシなどの辛いスパイスと、黒酢だそう。好みで味を調整しながら食べるとよいそう。
それではと、まず麺を箸でつまみあげるが、なんだかおかしい。たぐってもたぐってもまだ出てくる。麺1本1本がとても長いのだ。途中で噛み切った方がよさそうだ。歯を立てると、モチモチしてしかもコシがとても強い。それが羊肉や野菜の味が出たタレというかソースというか汁にからんでいて、噛めば噛むほど口の中にうまみを伝えてくる。
せっかくだからとスパイスと黒酢を加えると、さらに味におくゆきが出る。スパイスは真赤な色から想像するほどには辛くなく、香りもきつくない。お店の人のアドバイス通り、ようすを見ながら好みの量まで足すとよさそうだ。
page お茶と一緒にデザートも欲しい
最後はお茶と一緒にデザートも
お腹はすっかり満足したのだが、やっぱりデザートも気になる。肉をいっぱい食べた人にはすっきりする自家製ヨーグルトがおすすめとのことで、価格は500円とちょっと高く思えたが、勢い注文してしまう。
砕いたピスタチオ、干しブドウ、ザクロのシロップがかかっている
またしても美しい器に盛りつけられてあらわれる。砕いたピスタチオと干しブドウ、それに黒っぽいシロップがかかっていて、正体を聞くとザクロのエキスだそう。スプーンですくって舌に落とすと、きゅっと口がすぼまるほどすっぱくて、ほてった体をさますようで心地よい。
一緒に出てきたサービスのお茶は、バラの味もつけてあるとかで、やさしく、不思議となつかしいにおいとしぶみ。ヨーグルトとの相性は素敵。ウルムチ フードアンドティーは「ハラール」を意識したお店でお酒の類は置いておらず、かわりにお茶にはかなりこだわりがあるようす。
フードもティーもデザートもすべてもの珍しく、都心にいながら海外に旅行した気分になれる場所だった。
ウルムチ フードアンドティー
東京都新宿区高田馬場3-36-9