東京・渋谷にあるバスク地方の料理店「サンジャン・ピエドポー」を訪れた。南欧風の肉料理や魚料理は、どれも食べごたえがある。
渋谷・明治通りを南へ

バスク地方はフランスとスペインにまたがっていて、サンジャン・ピエドポーはフランス側の料理を中心にしているそう。立地は渋谷駅から明治通りを南に下ったところ。ビルの2階だ。
ランチは3種類で、メインディッシュのみなら1,080円(税込、以下同じ)、前菜またはデザートに食後のドリンクがつくと1,620円、前菜、デザート、ドリンクすべてつくと2,160円だ。リーズナブルに食べるなら最初のメニューだが、今回は勇気を出して一番高い最後のメニューを選ぶ。
前菜に大きなパテ
まず前菜が運ばれてくる。ニンジンの、ラペというのだろうか、細切りのなますのようなものに、パプリカやズッキーニといった夏野菜をオリーブオイルで調理した、いわゆるラタトゥイユのようなもの、さらには豚肉を使った大きな田舎風パテだ。
ラペはシャリシャリしてさわやかな香り。ラタトゥイユはしっかり火を通しつつ固めの歯ごたえを残してある。
パテは脂やレバーを上手に合わせてあって、食べると肉味のしっかりついたバターのような感じ。一緒についてきたパンにのせて楽しみたい。量がかなりあるので少しずつナイフで切ってつけていくと、パンが先になくなってしまう。
メインディッシュは白と黒!
続いてメインディッシュ。こちらは本日の料理から複数種類から選べるのだが、バスクらしさがある1皿としてイカスミのパエリアを頼んだ。黒く色づいたお米の上に、マダイを蒸し焼きにした白いポワレが載って、緑のネギをきざんでかけてある。なかなかインパクトがある見た目。
パエリアは固めのお米にエビ、ベーコンなども入っていて塩気は強め。ご飯というよりは料理という印象が強い。プチプチした食感と濃い魚介のうまみが合う。
マダイのポワレは逆に淡泊で、添えてあるレモンをしぼってかけるとよりおいしくなる。量があるのでナイフでカットしながら口に運ぶと、ちょっとずつパエリアとのコントラストを楽しめる。