スウェーデン南部のエーレスンド海峡で体長21センチのピラニアに似た魚「Pacu(パクー)」が発見され、デンマーク国立歴史博物館の専門家がそう警告した。スウェーデンの英語メディア The Local が伝えている。
同メディアによれば、パクーは通常、南米などのより温暖な気候の場所に生息する魚。体を洗う目的で裸で水浴する地域の男性の間では「ボールカッター」と呼ばれ、恐れられているという。だがなぜ、パクーが北欧の海で発見されたのか、その理由は分かっていない。デンマーク国立歴史博物館の Henrik Carl 氏は同メディアに対し、パクーの性質を次のように説明している。
「パクーは草食で、通常なら人間を襲うことはない。だが、噛まれた場合には深刻なことになる。例えば、パプアニューギニアでは、男性が睾丸を食いちぎられるという事件が発生している。
パクーは空腹のため、人間の睾丸に噛みつく。睾丸は彼らの口にちょうど良いサイズだ」

睾丸に噛みつくのにちょうど良いサイズ?
(出典:デンマーク国立歴史博物館)
パプアニューギニアの件では、パクーに睾丸を食いちぎられた漁師は、出血多量によって死亡した。
Carl 氏は、パクーに噛みつかれないためには、水着の着用が重要だと述べる。
「パクーの口はそれほど大きくはなく、通常は木の実やフルーツや小魚を食べている。だが人間の睾丸は、木の実に似ているため、木の実と間違って食いつくことがある」
Carl 氏は、現時点ではそれほど心配することはないとしつつも、安心はできないと述べた。
「もし、これが唯一のパクーでないならば、近い将来大きな問題になるかもしれない。今回捕まったパクーは、最初の1匹だ。だが、これが最後の1匹なのかは、誰にもわからない」