筆者は、地方からパンケーキ目当てで上京してきた友人に対しては、「原宿に行って、どれでも良いから、行列に並べばいいよ」とアドバイスしています。Eggs'n Things や bills など、表参道を含む原宿エリアには人気のパンケーキ店が集中しているから。その行列のどれかに並べば、たいていの場合、おいしいパンケーキが食べられるからです。
でも、並ばなくても食べられて、しかもおいしいパンケーキが食べられるお店もあるみたい。トミヤマさんと寺嶋さんのトークは、そんなパンケーキ店の紹介へと進みました。
■パンケーキ・ノートその後 Part II:会場にきた方に勧めたいパンケーキ
トミヤマさん:じゃあここからは、会場のみなさんにおススメしたいパンケーキについて話をします。Instagram を使って紹介するので、しばらくお待ちください。いま、画面に表示しますね。
寺嶋さん:あれっ?てことは、トミヤマ先生のインスタを、会場にいる人たちもフォローできるんですか?
トミヤマさん:できるんじゃないかしら?
寺嶋さん:じゃぁみんな、検索するんだ!
会場:フォローします!
トミヤマさん:はい、準備ができました。ご覧の通り、パンケーキばっかです。で、そうですね。今日は男性の方が多いので、まずは男性向けのパンケーキ店を紹介します。
■阿佐ヶ谷「とらや椿山(ちんざん)」
会場:(小豆がたっぷりかかったホットケーキの映像に)おおおお!!
トミヤマさん:これは、阿佐ヶ谷にある「とらや椿山(ちんざん)」。『パンケーキ・ノート』でも紹介しています。阿佐ヶ谷で昔からずっとやってるお店で、和菓子屋さんなんですが、奥に喫茶室があって、そこでこれを食べられます。味はね、すごく贅沢などら焼き。しかも、あたたかいどら焼き。追加注文でバターを頼むとより良いかなと思います。
まわりには地元のおじいちゃん、おばあちゃんが座ってて、非常にのんびり食べられる、良いお店ですよ。ぼっちにも優しいしね。
寺嶋さん:ここならぼっちで行っても、逆にカッコよくなりそうだもんね。
■渋谷「星乃珈琲店」
トミヤマさん:男性陣に入りやすいお店は、やはりチェーン店だと思うんですね。チェーン店の中から紹介したいのは、渋谷「星乃珈琲店」。このお店は、渋谷以外にもたくさんあります。ここも『パンケーキ・ノート』で紹介したんですけど、良いですよね。
「星乃珈琲店」の「スフレパンケーキ」(写真は季節限定メニュー)
チェーン店のわりには、といったらチェーン店さんに申し訳ないですけど、非常にクオリティが高く、注文してから20分くらいは時間を頂きますと言われます。つまり焼きたてが食べられるんです。
この写真は季節の限定メニューなので、見た目がかわいくなってますけど、普通のシンプルなメニューもあり。しかも注文するときに、シロップを3種類から選べるというサービスもあるんです。
パンケーキの生地自体もおいしくて、厚さがあるんです。技術的なことを言うと、厚いパンケーキを焼くには、時間をかけて焼く必要があるので、パサつくことが多いんです。火にかけてる時間が長いと、その分、水分飛んじゃうから。でもね、ここのパンケーキは、トロっとしたというか、スフレっぽい食感なんですよ。
なので、パサパサした感じが得意じゃない人には、星乃珈琲店のパンケーキは良いかもです。
■新宿「レディース & ジェントルメン」
トミヤマさん:もう一店舗紹介します。ここは『パンケーキ・ノート』では紹介していません。
あのね、個性的すぎるパンケーキっていうのがあるんですよ。パンケーキがブームになって、他の店とはうちは違いますよってのを主張しないと、生き残れなくなっているんです。その中で、個性を出し過ぎて、食べている方が混乱するパンケーキまで登場してきちゃったんです。
それが、新宿の伊勢丹にある「レディース & ジェントルメン」っていう、おシャレ過ぎて私みたいな人間にとっては店名を口に出すのが若干恥ずかしい感じのお店(笑)。ここのパンケーキは有名パティシエの考えた、スフレ系のものなんです。
「レディース & ジェントルメン」の「チーズスフレパンケーキ」
おいしいんだけどね、でもね、どう考えてもこれ、オムレツなんだよね(会場笑)。間違ってサーブされたのかな?って、ほんと最初そう思ったの。
寺嶋さん:パンケーキじゃないんじゃないかって?
トミヤマさん:そう。私はパンケーキを頼んだ。しかし、食べても、食べても、オムレツでしかない。どういうことだ?だけど、パンケーキなんです。間違えてなかった。
卵とか、牛乳の成分がめちゃめちゃ多くて、粉がちょっとしか入ってないのね。日本人は、パンケーキっていうと、粉がメインじゃない?だけど、ここでは逆。粉はつなぎ程度にしか入ってなくて、卵の感じを味わう食べ物になっているんです。
寺嶋さん:甘いんですか?
トミヤマさん:これがねー。しょっぱいとも、甘いとも、言いきれないような…。
さっきの、トレーダーヴィックスの The Elvis のようなメニューなら、口の中で甘さとしょっぱさがせめぎ合う、って説明できるんだけど、そうじゃない。なんとも言えない味なんですよ。
会場:ダシ巻きっぽいですか?
トミヤマさん:あ!そうですね。あれ(ダシ巻き)を、極限までフルッフルにしたようなものです。フォークとかいらないような、スプーンで食べられるくらいの。茶碗蒸しとかダシ巻き玉子とか、そういうジャンルで想像すると近いかもです。
これがね、いまパンケーキブームで沸く、日本、東京で食べられる一番不思議、かつ最先端のパンケーキかなと思ってます。
■会場で提供された特別メニュー
この日、会場ではトミヤマユキコさん考案の「お酒によく合う」スペシャルパンケーキ「ベーコンポテトパンケーキ」が販売されました。でも、なんとこのメニュー、開場後わずか3分で売り切れ。大人気でした。
この「スペシャルパンケーキ」は、この日トミヤマさんが配布されたレシピに従って作れば、家庭でも楽しむことができます。
会場では、寺嶋さんが考案されたドリンクメニューも販売されていました。「大人度アップカクテル」と「女子力アップドリンク豆乳」の2種類です。こちらは会場に詰めかけた寺嶋さんファンの方々に大人気でした!
■イベントのおみやげは?
イベントの終了時には、参加者に対するお土産も配られました。トミヤマさんからは、前述のレシピが、寺嶋さんからは特製の缶バッジが観客の方達にプレゼントされました。
■ロフトプラスワンは女性向けに変貌中?
ロフトプラスワンでは、10月6日にはパン好きの方のためのイベント「
パン好き総決起集会」も企画されています。
でも、今回のトミヤマさんと寺嶋さんのトークイベントも含め、ロフトプラスワンで開催されるとなると、足を踏み入れるのがちょっと怖いという女性も多いのではないでしょうか?足を運んではみたものの、男性客ばかりで居場所がなかったとか、食べたいメニューも、飲めるドリンクもなかったとか。過去にそういう経験をされた女性はいらっしゃると思います。
でも、今回取材してみて気付いたのは、ロフトプラスワンは以前のような男性限定の空間ではなくなっているということでした。
例えば、今回のパンケーキイベントにやってきた女性のお客さんは22名。全観客中で女性の占める割合は、25%でした(注:開始15分前の数字。イベントスタート時には、女性のお客さんの数はさらに増えていました)。
ロフトプラスワン プロデューサーの轟木さんに伺ったところ、同店では女性の訪問しやすいお店作りを目指しているのだとか。メニューについても、女性向けのカクテルやコーヒーメニューなども増やしているそうです。
女性用お手洗いなども、女性スタッフが常に気を配り、清掃もこまめにされているそうですよ。
店内の女性スタッフさんたちが、女性のお客さんに目を配ってくれます。
プロデューサーの轟木さん自身が、若い女性です。その轟木さんによる女性向けの配慮が行き届いた店内は、以前とは違い、女性も安心して参加できるスペースに生まれ変わっています。
興味深いトークイベントがあれば、一度訪れてみることをお勧めします。受付では、こんなかわいい女性スタッフさんが出迎えてくれますよ!!