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月の味ってどんなの?“月の石”が入ったビールを作ったロマンチックな醸造会社

一風変わった酒類を作ることで有名な米国デラウェア州の醸造会社 Dogfish が、月の石を使ったビール「Celest-jewel-ale」=「天空に輝く宝石ビール」を作り出した。また、宇宙服と同じ素材を使い、飲み物を最適な温度に保つグラスホルダーも開発した。

月の味のビールとは、いったい...

「Celest-jewel-ale」は、 NASA に宇宙服を提供している企業 ILC Dover の協力のもと、 Dogfish が「月の石」を使って醸造したビール。ミネラルと塩分が主成分である月の石を細かく粉末状に砕き、ドイツモルト(麦芽)とホップを加えて作られた。月の石 はイーストによる麦芽発酵を促し、伝統的なドイツスタイルのビールに繊細かつ複雑な月面風味(?)を与えるのだという。

月の石を砕いてビールに

まるで SF 映画に出てきそうなロマンチックな月の石ビール。作られた理由もロマンチックで、「中秋の名月に捧げたかったから」だという。農夫たちの手元を明るく照らし、秋の実りを支えてきた中秋の月を讃えたいという思いで作られた月の石ビールは、 Dogfish が経営するバー Dogfish Head Brewings & Eats でのみ販売され、中秋の名月を祝い讃えるシンボルとなったそうだ。

中秋の名月を讃えて...Cheers!

宇宙服と同じ素材を使ったグラスホルダーも開発された。グラスの中のビールを常に快適な温度に保ってくれるというこのホルダー、宇宙服を作る素材と同じ素材でできているため、過酷な宇宙環境にも耐えうるという。約マイナス120度から120度までの温度変化、音よりも速い秒速約16キロで飛び交う流星塵(流れ星の燃えカス)の衝突、太陽から放出される放射線、そして真空空間にも耐えることができるのだそう。

はたして、ただビールを飲むのにそこまでの耐久性は必要だろうか...という疑問も当然湧くだろう。しかし実際に、米国では民間の企業による月旅行の実現が2020年をめどに進められているのだ。いつか月面に降り立ち、宇宙服素材のホルダーを使って、月の石ビールで乾杯する日が来るかもしれない。

これは、ビールにとって大きな一歩である
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