冷たい一杯か熱い一杯か、コーヒーを注文するのに迷う季節。もっと涼しくなる前に、椿屋珈琲店の「椿屋特製アイス珈琲」を楽しんでおきませんか。コーヒーを凍らせた氷が美味です。
椿谷珈琲店は関東を中心に見かけるレトロモダンなコーヒーチェーン。大正時代風の内装やお店の人の制服も特徴です。サイフォンで淹れるコーヒーがうりで、値段は高め。
椿屋特製アイス珈琲も1,050円（税込、以下同じ）ですが、試してみる価値はあります。背の高いグラスに濃いコーヒーを凍らせた氷を重ねて入れ、お店の人がテーブルに持ってきたあと、上から淹れたてのコーヒーを注いでくれます。
黒褐色の氷が黒褐色のコーヒーにひたっていくようすは見ていてわくわくしていますし、お店の人の手つきも優雅でかっこよくて見とれます。
できあがったらグラスに顔を近づけて嗅いでみると、焙煎香に加えて、コーヒー豆のよい匂いがします。口をつけると、苦味はしっかりありますが渋味や酸味はあまり感じませんでした。
ふつうアイスコーヒーは時間とともに氷が解けて味が薄くなりますが、椿屋特製アイス珈琲はそうはならず、むしろ味が濃くなったようにさえ思います。ミルクとシロップを好みで足しましょう。白い模様がうねりながら黒い氷の上を流れるようすもとてもきれいです。
飲み終わって氷が残っているようならコーヒーだけのおかわりも有料で頼めます。ところで、このコーヒーを凍らせた氷を使ったアイスカフェラテを飲んでみたいと考える人もいるかもしれません。記者もつい気をそそられ、やってみました。
メニューにはないアイスミルクを別途注文して、氷だけになった特製アイス珈琲のグラスに注いだところ、強いコーヒーの味がミルクで和らいで、また違ったおいしさが楽しめました。ただし追加で980円かかり、合計2,030円に。得がたい体験ではありましたが、どうしても好奇心を満たしたいという人以外にお勧めはしません。