福岡県のお土産として人気上昇中の「冷やし唐揚げ」。テレビ番組でも何度か取り上げられている注目商品だ。

唐揚げだけど、冷やして食べる「冷やし唐揚げ」
唐揚げだけど、冷やして食べる「冷やし唐揚げ」

唐揚げといえば、揚げたてに「アツい!」と叫びながらかぶりつき、あふれ出る肉汁と戦いながら食べ、ビールをぐぐっと飲み干す…そんなイメージだ。冷やし唐揚げはそのアイデンティティを叩き折り、冷やして食べるというのだから気になる。しかし通販サイトを見てみると、品薄状態が続いているようなのだ。

そこで福岡県出身の知人に話を振ってみると、帰省時に買って来てくれた。しかも2種類!彼自身も驚くほど、空港のお土産売場で大々的に取り上げられていたらしい。

ありがたくいただきます
ありがたくいただきます

ひとつは、“冷やし唐揚げ”と検索すると多数ヒットする「努努鶏」(鳥一番フードサービス)。どどどり…ではなく、「ゆめゆめどり」と読む。もう一品は、水たきが有名な「博多 華味鳥(はなみどり)」ブランドから販売されている「華からっと」

親切な知人に感謝しつつ、福岡県の注目ご当地グルメ「冷やし唐揚げ」2種を食べ比べてみた。

◆冷やして“冷やし唐揚げ”を楽しむ

努努鶏は、黄色い箱に入っている。「小窓」や「メッセージカードホルダー」といった、お土産にすると喜ばれそうな仕掛けも楽しい。

箱の左上、小窓を開けた写真。芸が細かい
箱の左上、小窓を開けた写真。芸が細かい

 
パックに入っている
パックに入っている

一方華からっとは、銀色の保冷バッグに袋詰めされた肉がゴロゴロ。冷凍の土産でよく見かけるシンプルな包装だが、どこか安心感を覚えないだろうか。

保冷バッグの中から袋が出てきた
保冷バッグの中から袋が出てきた

いざ中身を出そうと手に取ると、指先にひんやりとした熱が伝わってきて違和感を覚える。弁当用の冷凍惣菜をこれから温める…そんな気分になる。

並べてみると、手羽元を使った華からっとと手羽中を使った努努鶏では、はっきりと形の違いを見て取れた。またどちらもゴマをからめてあり、華からっとは唐辛子らしき赤い粒も確認できる。色は努努鶏の方がやや黒めだ。

左が華からっと、右が努努鶏
左が華からっと、右が努努鶏

では、努努鶏から食べてみよう。思い切ってかぶりつき、驚いた。冷たいのに、揚げたてのようにパリパリとした食感なのだ。例えるなら、カリカリの鶏皮揚げに近いだろうか。唐揚げのジューシーなイメージからは程遠い味だが、これはクセになる。味も濃いためビールが進むに違いない。

冷たいのにカリカリ!
冷たいのにカリカリ!

一方、華からっとは、手羽元らしくしっかりと身がある。衣の食感は“しっとり”気味。そして何といっても味付けが絶妙だ。濃すぎず、辛すぎず、甘すぎず、そして奥深い。ピリリとした刺激も心地よい。だが、冷やして食べるのがおいしいかと問われると、それほどでもない。身はパサパサしているし、水分を含んだ衣もどこか味気ない。黙って出されたら「温め忘れているのでは」と思ってしまいそうだ。

手羽元らしく、身がある
手羽元らしく、身がある

ちなみに、努努鶏は、凍らせたまま食べたときに本領を発揮する。解凍したもの以上にパリパリ、カリカリとした食感が際立ち、まさに“新感覚”の唐揚げを堪能できるのだ。身はカチコチには凍っておらず、骨からもはがれやすいので、歯が折れる心配もない。ただし、もちろんのこと骨は固いので注意が必要だ。

ぜひ、凍ったまま食べてみて欲しい
ぜひ、凍ったまま食べてみて欲しい

◆温めて“冷やし唐揚げ”を楽しむ

努努鶏のパッケージには、くどいほど「決して温めないでください」と書いてある。持ち歩き用の袋にも、外箱にも、同封されているリーフレットにも…。だが、ここまで言われると温めたくなってしまうのは仕方のないことだと思う。

手提げビニール袋にまで!  (赤い丸は筆者が記入)
手提げビニール袋にまで!
(赤い丸は筆者が記入)

そんな努努鶏に対して、華からっとのパッケージには温め方も書いてある。加えて、実際に食べた人のコメントを見ると、「温めた方がおいしい」という声も多いのだ。これは温めてみなくてはならないだろう。

いざ、電子レンジへ!

華からっと1個、努努鶏2個を皿に並べ、1分弱温めた。電子レンジの扉をあけた瞬間にただよってきた甘辛い香りに、食べるまでもなく撃墜されたのは言うまでもない…。

香りだけで、もうたまらない!
香りだけで、もうたまらない!

さて、肝心の味だが、温めた場合は圧倒的に華からっとの方がおいしかった。揚げたての唐揚げほどのジューシーさはないが、身が柔らかくなり、タレの味付けが活きてくるのだ。

一方努努鶏は、香りは立つものの油っこさが目立ってしまい、冷やしたときほどの感動を得られなかった。冷やす…いや、凍らせて食べる方が、食感が際立っている。「決して温めないでください」を、「努努、疑うことなかれ…」だ。

◆食べたいときにすぐ食べられる!

冷やし唐揚げは、基本的に温める必要がない。冷蔵庫(冷凍庫)から出すだけで食べられる手軽なおつまみとして、かなりイケているのではないだろうか。例えば、ビールのつまみに、重い揚げ物は食べたくないが乾物や菓子類はちょっと…という気分のとき。冷蔵庫で解凍しておけば、ささっと取り出すだけでおいしいビールが飲めるのだ。ちなみに氷にのせると、初めは良いのだが、徐々に衣が水分を含んで柔らかくなってしまう。おいしさは半減するので気をつけて欲しい。

氷にはのせない方がいいかもしれない
氷にはのせない方がいいかもしれない

同ジャンルの商品が並んでいると、つい「似たようなものだろう」と思ってしまうのだが、今回食べ比べた2種の冷やし唐揚げは、似て非なるものだった。結局のところ好みによるのだろうが、いずれにせよ酒のつまみにはピッタリだ。また買って来てもらうことにしよう。