レストランでの“外食体験”にはホスピタリティーが不可欠だ。よく足を運ぶ店で何も言わずにいつものコーヒーが出てきたり、たまにしか行かないのに店主が前回注文したカクテルを覚えていてくれたりすると、すっかり感動して「また来よう」と思えてしまうもの。

だが、ここまでトラッキング(追跡)されるというのはどうだろう…?

過度なホスピタリティーは疲れちゃうかも?
過度なホスピタリティーは疲れちゃうかも?

レストランチェーンを運営するドイツの企業 Mook Group は、「Bluetooth Low Energy」(BLE)を利用した新しい位置特定技術 iBeacon(iOS7以降に対応)を使ったアプリ「Mook Group」をリリースした。米国メディア Eater.com が伝えている。

このアプリをお客にダウンロードさせると、食べ物の嗜好やお気に入りの座席などを追跡・記録することができる。さらに、お客の位置情報を5~10インチ(12.7~25.4センチ)単位まで正確に把握できるそうで、なんとトイレに入っていることまでバレてしまうのだとか。そこまで追いかけられると、なんだか恥ずかしいやら申し訳ないやら…

レストランのメニュー写真を見たり  予約を入れたりすることもできる
レストランのメニュー写真を見たり
予約を入れたりすることもできる

アプリには、お客を“ランク付け”する機能もついている。レストランで費やした時間数に応じて、1番下の「ゲスト」から最高の「常連客」まで6段階のステータスにお客を振り分けるのだ。

常連になるまでには「Prospect(有望)」や「Frequent Eater(よく来る客)」といったステータスが控えており、常連になるまでの道のりが遠いことを思い知らされる。

一見客から常連になるまでの道のり
一見客から常連になるまでの道のり

ランクが上がるにつれ、お客はレストランから VIP 待遇を受けられるようになる。たとえば、長時間待たなくても席に案内してもらえたり、無料でウェルカムドリンクが提供されたり、限定のイベントに招待されたりするそうだ。“お得意様”になるほど得する仕組みになっているらしい。

ただ、一挙手一投足とまではいかないにしても、トイレに入っていることまで知られるというのはあまり気持ちの良いものではない。お店側とお客側、どちらも気持ちの良い体験ができるよう、プライバシーを侵害しない良識の範囲で活用してほしいと願う。