KIPPY'S COCO-CREAM(キッピーズ ココクリーム、以下「キッピーズ」)。米国カリフォルニアで誕生した、乳製品も砂糖も使わないアイスクリームショップです。さらに大豆もグルテンもナシ。“冷たいローフード”としても健康志向の強いハリウッドセレブなどに親しまれているのだとか。
そんな注目ショップが、10月、日本上陸。東京都渋谷区にオープンし、連日行列ができるほど話題となっているようです。気になったえん食べ編集部、お店に行ってウワサのアイスを食べてみました。
■キッピーズってこんなお店
最寄駅は東京メトロ副都心線の北参道駅ですが、原宿駅からも徒歩10分ほどで行けます。全面ガラス張りの店内へ入ると、入り口側にあるのはコールドプレスジュースのショップ。そして奥がキッピーズです。ショーケースには、ジェラートみたいに盛り付けられたアイスがずらり!どれもおいしそう。
キッピーズのアイスクリームは、オーガニックのココナッツウォーターとココナッツミルクをベースに、熱処理をしていない“生ハチミツ”で甘さを加えてあるそうです。ハチミツの代わりにデーツ(ナツメヤシの果実、ドライフルーツは干し柿のように甘くねっとりとした舌ざわり)を加えたものもあります。
これに、フルーツを混ぜたもの、チョコレートを混ぜたものなど常時約10種類を、毎朝手作りしているのだとか。日替わりフレーバーも最大で4種程度用意されるそうです。価格はSカップ(2スクープ)480円から。
■これまでのアイスと全然違う!
どれにしようか悩んでいると、筆者の前にそっとスプーンが差し出されました。
注文する前に試食させてくれるのです。
さっそく、定番かつ一番人気だという「ココナッツハニー」をパクリ。おお、ココナッツの香りが濃厚!だけど、甘さはしつこくないし、コクがあるのに後味はさっぱりとしています。ヘンなココナッツくささもなく、想像していたよりずっと食べやすい。いや、おいしい…!
次に食べた、ココナッツハニーをベースにした「ストロベリー」は、しっかりと酸味がきいていました。また、カカオニブがミックスされた「チョコチップ」は、カカオならではの香りが、ハニーやストロベリーとは違う表情を見せてくれます。黒っぽいチョコレートのアイスは、ベースがココナッツだと気づかないくらいにしっかりとカカオの香りがしました。
さらに、ビーガンでも食べられるというデーツ入りのフレーバーは、ハチミツよりも甘みがおだやかな印象でした。なかでも筆者のイチオシは「コーヒーデーツ」。ほのかな苦みもあり“ザ・コーヒー”な味なのですが、コーヒーではなく、コーヒーのような味がする不思議な果実「ラモン」をローストしたパウダーを加えてあるため、カフェインは含まれていないそうです。
■トッピングは“スーパーフード”だらけ
追加でトッピングも注文できます(+100円~)。話題の“スーパーフード”を含む多彩なラインナップです。
ふと目についたのは、黄色い粉を丸めたような謎の物体。これは「ビーポーレン」なるもので、ハチが集めた“花粉団子”なのだそう。 思ったほど粉っぽくはなく、ほのかに花の香りがする気がします。
生ハチミツで作られたオリジナルソース「塩キャラメルソース」はとろりと濃厚。カカオ、ココナッツオイル、ハチミツをミックスしてある「マジックシェルソース」も人気があるのだとか。
ほかにも、ゴールデンベリーやゴジベリー(クコの実)、ナッツなどが用意されています。たくさんありすぎて選べなくなってしまった、優柔不断な筆者。アイスに合うものを店員さんに選んでもらいました。
最終的に、アイス「ストロベリー」「シナモン」に、トッピング「マジックシェルソース」「ゴジベリー」を注文、会計はしめて680円。ストロベリーとシナモンという、ちょっと変化球な組み合わせにしてしまった筆者のために、ストロベリーだけにソースをかけて手渡してくれました。ありがとうございます!
アイスによって冷やされたソースはパリパリ。香りも甘さも強すぎないので、ストロベリーの酸味が生きています。そして、シナモンがうまいのなんの!スパイス感が強めで、ベースのココナッツの風味と合うんだなあ。そうそう、ゴジベリーはカリッとしていて、杏仁豆腐の上にのっているドライフルーツ状のものとは別物のようでした。
page 堪能したければ“11時30分”に行くべし!
■「11時30分」に行くべき2つの理由
キッピーズは、行列ができていることも多く、閉店を待たずに完売してしまったこともあるという人気店です。一体何時頃に行くと堪能できるのか…スタッフに話を聞いてみた結果、筆者は「11時30分」という結論を得ました。理由は2つあります。
◆その1:ゆっくり試食して選べる
スタッフによると、12時台後半からお客さんは増え始め、閉店まで混雑することが多いそうです。やっぱり、空いているのは午前中ってワケ。人が少ないぶん、ゆっくりとフレーバーを選び、店内でくつろげます。
◆その2:フレーバーがそろう
混雑を避けるだけなら開店時刻でもいいけれど、11時30分に訪れるべき最大の理由はコレ。
フレーバー出そろう時刻が11時30分頃なのです。
毎日カウンター奥の厨房で手作りされるアイスは、開店時でも提供予定の全種類が並んでいないことがあるそう。取材に訪れた日も、開店から10分ほど経った頃に日替わり2種が追加されました。せっかくなら、全部そろったなかから選びたいもの。ディッシャー(アイスをすくう器具)の跡も少ないので、美しい盛り付けも堪能できますよ。
店舗所在地は東京都渋谷区千駄ヶ谷2-6-3、営業時間は11時から19時30分まで。なかなか難しいとは思うけれど、可能なら「11時30分」を目指してみて。店員さんとの会話も楽しみながら、お気に入りのフレーバーを見つけてください。溶けやすいのでその場ですぐに食べるのがオススメです!