2016年9月、「リッツ」「オレオ」「プレミアム」が生まれ変わりました。これまでヤマザキナビスコが約46年間にもわたって製造・販売してきましたが、モンデリーズ・ジャパンの販売へと変わったのです。
リニューアルからおよそ1か月。店の棚に並んでいるリッツを、当たり前のようにモンデリーズ版の新商品だと思って手にとったら、ヤマザキ版の旧商品だったのです。
実はモンデリーズの
発表会に行ったとき、あまりにパッケージがヤマザキ版と似ていて、混乱した記憶が。みなさんも、お店や家で、いま目の前にあるのが新旧どちらか分からなくて困ることがあるかもしれません。もしかしたら。もしかしたら…。
そこで、3商品のパッケージをとことん見比べてみました。旧商品を懐かしむ記録としても、読んでいただけたらと思います。
◆リッツの場合
CMでもおなじみのクラッカー「リッツ」。パッと見はほとんど変わりませんが…。
・正面
まずは箱の正面から。大まかなデザインはほぼ同じですが、「RITZ」のロゴと、右上に入っているキャッチコピーがちょっと違います。
とりあえず“躍動感あふれるロゴが新リッツ”と覚えておけば大丈夫でしょう。
左がヤマザキ製の旧商品、右がモンデリーズ製の新商品(以下同じ)
・背面
ひっくり返して背面をみると、旧商品は“オン・ザ・リッツ”レシピがふんだんに掲載されていて華やかです。一方新商品は正面と同じ…もしかしてこっちが正面だったのかも!?
・側面
配置は異なるけれど、栄養成分表示などの必要項目が印字されています。あえて言うなら、すみっこに入っていた「Nマーク」が「Mマーク」に変わっているくらいでしょうか。
・中身
さて、肝心の中身ですが…全然違います。
まず見た目。ヤマザキ版リッツのほうが、こんがりと焼きあがっていて、モンデリーズ版は色白さん。
味も、コクがあって口どけのよいヤマザキ版に対し、モンデリーズ版はさっぱりとしていて、ほんのちょっと固い印象でした。
味だけなら、ヤマザキナビスコ改めヤマザキビスケットから発売されたクラッカー「ルヴァン」が、ヤマザキ版リッツにそっくり。
パッケージは似ていても、ずいぶんと印象の異なる商品になっていました。びっくり。
◆オレオの場合
続いてはオレオ。ロゴは同じですが、その下の商品説明が「クリームサンドクッキー」から「バニラクリーム」に変わっています。またモンデリーズ版では、ロゴの上に「Original」の文字が。
背面だと、旧商品ではレシピや食べ方が書いてあり、新商品では正面と同じ。また側面もリッツの場合とだいたい同じですが、新商品は、「TWIST、LICK、DUNK」という食べ方推しです。
いざ食べ比べてみると、こちらもかなり味が違います。旧商品はクッキーの食感が軽く、ポロポロこぼれるほど。新商品だと、しっかりと固めです。
左がヤマザキ版、右がモンデリーズ版
見た目はそっくり
何より違うのが“しょっぱさ”加減。旧商品は、塩味とクリームの甘さが絶妙なバランス。新商品はそこまでではなく、甘さのほうが印象的です。
リッツにおけるルヴァンのように、食べなれた味の救世主がいないので、これまでのオレオがものすごく好きって人は、買いだめておいた方がいいかもしれません。…今更ですが。
◆プレミアムの場合
実は筆者、クラッカーといえば、リッツよりもプレミアム派。
こちらも比べてみると、箱からアルミパックに変わっているものの、デザインに大きな変化はないように見えます。
が、よく見てください。
そう、正方形が2枚つながった「Wサイズ」となっているのです…!“変わった!感”がものすごい。ヤマザキ版プレミアムの、パッと一袋を出せるお手軽感が便利で好きだったのですが…。
正方形で比べると、ほんの少し、モンデリーズ版のほうが小さいかな?
食べてみると、食感がけっこう違います。ヤマザキ版の方が軽く、気泡がたくさんあってパイに近いようなイメージでしょうか。かつ、“バター感”しっかりめです。一方モンデリーズ版はギュッとつまっていて、ヤマザキ版よりもポロポロこぼれにくい。
原産国(工場)は、オレオが中国、リッツがインドネシアなのに対し、プレミアムはイタリアとなっていました。なんとなく納得。
なお、モンデリーズ版、真ん中でパキっと割って食べるのですが、案外うまくいきません。ミシン目のすぐ横を持って割ると高確率で成功します。
◆なんだかんだ言って
やっぱり寂しい。45年以上ヤマザキ版が続いてきただけに、えん食べ読者の多くも、子どもの頃からこれらの味になじんで来たことでしょう。なんだかんだ言ってやっぱり、寂しいものです。
ヤマザキナビスコさん、長い間ありがとうございました。そしてお疲れ様でした。