ホーム   »   実食   »   喫茶店   »   レトロな世界観!金魚まみれの「金魚坂」で幻想的なひと時を--お茶を楽しんだ後は釣堀も

レトロな世界観!金魚まみれの「金魚坂」で幻想的なひと時を--お茶を楽しんだ後は釣堀も


本郷三丁目駅から徒歩4~5分。住宅街の中にぽつりと佇む「金魚坂」をご存知だろうか。創業350年の金魚問屋が営む、ちょっとレトロで不思議な魅力を持つ喫茶店だ。

「金魚坂」

外観を撮影しようとカメラを構えていると、ゴボゴボと水の騒ぐ音が微かに耳に届く。入り口付近には沢山の水槽が並べられ、広い生簀(いけす)の中では大小様々な魚たちがのびのびと泳ぎまわっていた。結構な量が飼育されているようだ。気になるがまずは店の中へ。

水槽や生簀が見える

平日の15時頃に向かったところ店内は思いのほか空いていた。控えめな音量で流れるクラシックにあわせて、ぽつぽつと人の話す声がする。

レトロな雰囲気

禁煙とこたえると2階へ案内されることに。しかしこの店ちょっと不思議なつくりをしており、一度階下へ降りてから奥にある階段を再び上って2階へ行かなければならなかった。どうやら地下と2階で分煙されているよう。

階段の壁にも金魚モチーフが

レトロな家具でまとめられた2階はペンションを思い起こさせる内装。さほどお腹は空いていなかったため、中国茶「東方美人(税込850円)」を注文する。

メニュー

すぐに運ばれてきたお茶にはドライフルーツが添えられていた。カップにそのまま茶葉が入った状態なので最初は少々飲みにくいが、時間が経つにつれて葉がふわりと広がり底へ沈んでいく。クセがあまり感じられずさっぱりとしていて後味の良いお茶だ。

容器もお洒落

運ばれてきた際、スタッフさんに「徐々に味が染み出してくるため、お湯が足りなくなったら近くのウォーターサーバーから足して」と伝えられる。「3杯くらいは飲めますよ」とのこと。この適度に放っておいてくれる感じがものすごく良い。自分のペースで寛げる。


筆者が座っていたテーブルのすぐ近くにもガラス製の水槽が置かれており1匹の金魚が悠々と泳ぎまわっていた。覗き込むと、餌でもくれると思ったのか水面で口をぱくぱくと動かす。


この店が持つ独特の雰囲気なのか、時間の流れがゆったりとしたものに感じられる不思議な空間だ。妙な懐かしさすら覚える。微かに軋む椅子に腰掛けてぼんやりしていると「おじさま!あたいにも一杯くださいません?」とコケティッシュな魅力を持つ金魚の娘が今にも目の前に腰掛けそうな気すらしてきた。

■生簀で釣堀も
満足するまで穏やかな時間に浸った後は、気になっていた生簀へと足を運ぶ。奥では水草やマリモなどが販売されており、ずらりと並んだ水槽の中で様々な種類の金魚が泳ぎまわっている。単体でみれば可愛らしい金魚も集団となるとちょっぴりホラー。

生簀

金魚や水草が販売されている

わらわらいる

蜷川実花さんの作品を思い出す

釣堀ができるというのでチャレンジしてみることに。30分ごとに餌・釣竿込みで大人700円(税込、以下同じ)、子供500円。指定の魚を釣ると無料券がもらえるそうだ。

ふむふむ

料金を払うと終了時間の記された紙がもらえる

餌はキャットフードに似た匂いのする練り餌。針の先に引っ掛けて、いざ生簀の中へ。

餌、大きすぎ?

最初は「これだけ泳いでいるし、意外とあっさり釣れそうじゃん」などという甘い考えを持っていたのだが、魚たちも馬鹿ではない。これまでの釣り人から学習しているようで器用に餌のみを奪い去っていく。

糸をたらして

集まってはくるのだが

餌のみ持っていかれる

針の向きを調節しても、餌のサイズや付け方を工夫しても駄目。小さい魚ですら掛かってくれない。これはヤバい…。釣れてくれないと記事的にオチがつけられない…とこちらも必死で竿をたらし続けていると、ぐんっと勢いよく引き込まれる感覚が!

おっ!?

うぉお!?

うおぉぉ!

開始20分、ぎりぎりのところでなんとか釣れた。なかなかの大物ではないだろうか。結局、今回の成果はこの1匹のみ。釣れる人は釣れるそうなので筆者の腕がまだまだ未熟なようだ。しかし、1匹でも釣られてくれて本当に良かった…。

釣った魚は最後に生簀へ戻す

独特の雰囲気を持つ、金魚問屋が営む喫茶店「金魚坂」。次回来る際は室生犀星「蜜のあわれ」でも片手にお茶を楽しみたいところだ。


■金魚坂の概要
住所:東京都文京区本郷5-3-15
ご当地タグ  :
東京
おすすめの関連記事
関連キーワード / ジャンル
/
喫茶店
関連記事
Google ニュースで「えん食べ」をフォローできます。スマホ、タブレットなどで便利に読めます。 是非フォローをお願いします!