高倉町珈琲の「特製クリームのリコッタパンケーキ」はかかってているクリームだけでなくパンケーキも口の中で溶けてゆくかのような食感。まるで空をただよう雲みたい、と言うと気取りすぎかもしれませんが、本当にそんな心地です。
高倉町珈琲は関東や北陸に展開するコーヒーチェーン。コーヒーはもちろんパンケーキのおいしさがうりです。
お店でもいちおしの特製クリームのリコッタパンケーキは1,200円(税込)。脂肪分の少ないリコッタチーズと卵黄を生地に練り込み、焼く直前に卵白を混ぜ合わせ、1枚ずつ焼いているのだとか。
さっそく実際に注文。テーブルに運ばれてくると、まずケーキの全面をおおうようなクリームに圧倒されます。下からわずかにのぞくパンケーキは複数枚が層になっているようす。
ナイフとフォークで分けてひときれほおばると、見た目よりずっと軽く、クリームにもしつこさはなくふわふわしていて、パンケーキは舌で押しただけで口の中でほどけ、とろりと溶けくずれ消えてなくなってしまうような印象です。
クリームとパンケーキを合わせて「ふわとろ」な心地よさが味覚を満たします。
どちらもとてもやわらかくて、初めはクリームとパンケーキの境目えさえはっきりしないほどですが、ゆっくり確かめてゆくと、やはりパンケーキの方がやや重く、わずかにねばりもあると分かります。またパンケーキは卵の風味が強く、クリームの層の下に到達すると、すぐに香りが鼻腔をくすぐります。
なお、クリームはなるほど軽やかなしたてになっていますが、量は本当におしみなくかけてあります。ちなみに記者はパンケーキを食べるときたいてい、カットしたひときれごとに限りあるクリームをどのくらい載せるか配分に悩んでしまう貧乏性ですが、今回はいっさい気にせず好きなだけ載せられました。むしろクリームより先にパンケーキが終わってしまうのを心配した方がよいぐらいです。
ちなみに、お昼ごはんを抜いての挑戦でしたが、一皿食べ終わるころには完全に満腹になりました。