
地元・沖縄の人たちは、そんな「塩せんべい」にチョコやマーガリンを塗って食べるらしい。なるほど、流行りの “ちょい足し” というやつか。ならばえん食べ編集部でも「塩せんべい」にいろいろ乗せて、何が一番おいしくなるのか検証してみることにした。

以下、えん食べスタッフ投票上位5位までの “ちょい足し” 具材をご紹介する。これを読み終えたら、ぜひ実際に試してみてほしい。どれもオススメのものばかりだ。
■バター+ジャム(いちご、ブルーベリー)
沖縄の人たちがマーガリンを塗って食べていることからもわかる通り、「塩せんべい」とバターの相性はよい。そして周知のとおりバターとジャムの相性もよいので、当然「塩せんべい」とジャムの相性もよいという結論が三段論法によって導かれる。

予想していた通りのおいしさだ。せんべいは乾燥しているためバリバリとした食感で、とろりとジューシーなジャムとよく合う。粘度のあるジャムが “のり” 代わりとなって、かじってもぼろぼろしない。簡単で食べやすいので、朝食にもよさそうだ。
■バター+練乳
チョコが合うならば、練乳も合うはず。とことん甘いものを組み合わせてみるとどうなるか、試してみた。

あまーい練乳と、しょっぱい「塩せんべい」は合うのか?という懸念を吹き飛ばす相性のよさ。味の組み合わせの原理としては「塩キャラメル」と同じ。甘さとしょっぱさがハーモニーを奏で合い、どちらを打ち消すこともなく、互いを高め合っている。練乳は甘すぎて苦手、という人でも、これならおいしく食べられるのではないだろうか。
■クリームチーズ+はちみつ
沖縄の伝統に、突如吹き込む西洋の風。クリームチーズとはちみつという鉄板の組み合わせを、パンケーキに乗せるかのごとく「塩せんべい」に乗せてみた。

うますぎる。酸味のあるクリームチーズと「塩せんべい」が、よく合う。そこに濃厚なはちみつの甘さがアクセントを加えている。えん食べ調べでは、クリームチーズ7:はちみつ3くらいの割合がベスト。好みに合わせて調整してみてほしい。
■コーンスープに入れる
これまでは「塩せんべい」にプラスアルファを “オン” してきた。が、ここで逆転の発想。「塩せんべい」を何かに “イン” してみようと思い立ち、コーンスープの中に砕いて入れてみた。

「塩せんべい」が、まさに「クルトン」の役割を果たしている。程よい塩気が、あまじょっぱいコーンスープともよくなじむ。ざくざくとした固めの食感が好きな人は、大き目にざく切りしてスープにつけて食べてもよい。ふにゃっとした柔らかい食感を好む人は、小さくさいの目切りにしてスープにインし、よくかき混ぜてから食べるとよいだろう。

■のり+キムチ+納豆
最後に、ビールのおつまみに最適な組み合わせをご紹介する。ここまでは甘いものの “ちょい足し” を試してきたが、しょっぱい「塩せんべい」には、しょっぱいものだってきっと合うはずだ。ということで乗せてみたのはのり、キムチ、そして納豆。




見た目はスタッフ内でも不評だったのり+キムチ+納豆。だが、一口食べてみると...ほら、うまいじゃないか!

「塩せんべい」がトレイ的役割を果たし、手を汚さずに食べることができる。これ、キムチ納豆の味しかしないよ...と言われてしまえばそれまでなのだが、せんべいのバリバリとした食感が、ふにゃっとした納豆とのり、そしてシャキシャキのキムチにアクセントを加えているのはプラス要素と捉えて良いだろう。乾きものに辛いものを組み合わせた “納豆キムチ塩せんべい” は、ビールのつまみに最適だ。
■結論 「塩せんべい」は何にでも合う
身も蓋もない結論で恐縮な思いだが、検証の結果「塩せんべい」は、基本的に何にでも合うことがわかった。
まず「塩せんべい」は乾燥しているので、スプレッド(塗る)系のものとはたいがいよく合う。また、薄味なので合わせた食材の味を殺さない。「塩せんべい」は主役にもなれるし、脇役となってほかのものを引き立てることもできる隠れたスター駄菓子だったのだ。
