キャラ弁、デコ弁など、ある意味“芸術”の域にまで達した日本の弁当事情からすると、信じられないようなニュースが飛び込んできた。
カナダのある母親が、子どもに持たせたランチの栄養バランスが悪いという理由で、学校から罰金10ドルを科せられたというのだ。カナダのオタワ大学助教授 Yoni Freedhoff 氏が
伝えている。
罰金が科せられるなんて、いったいどれほど簡素なランチだったのだろうか?
同氏によると、母親はその日、自分で用意したランチを持たせて子どもを学校へ送り届けた。ランチの中には、昨夜の残りの自家製ローストビーフにポテト、にんじん、オレンジが入っており、さらにミルクも付いていたそうだ。...ん?じゅうぶん充実したおかずではないか。
だが不運なことに、
彼女は「穀類」を入れ忘れてしまったのだ。
学校は、米や小麦などの「穀類」を欠いたこのランチを「栄養バランスが悪い」とし、子どもに「穀類」補給のための「リッツクラッカー」を与えた――母親に対する
「罰金10ドル」の通告書を添えて。
アンバランスなランチには罰金だ!
(出典:Yoni Freedhoff 氏)
普通アメリカやカナダで子どもたちが持参するランチにはサンドイッチやスープなど簡単に食べられるものが多く、時にはリンゴやバナナなどのフルーツだけということもあるようだ。そんな中、冷凍食品やジャンクフードを持たせたのならまだしも、自家製のローストビーフを入れたランチに対し罰金が科せられるなんて...この母親もさぞかし驚き呆れたことだろう。
子どもの栄養管理を徹底するのは学校として正しいだろうが、自作のランチを「リッツクラッカー」で一蹴された母親の無念にどうしても同情してしまう。「リッツ」ではなく「無農薬で作った16穀米炊き込みごはん」とかで穀類補給をしてくれたなら、10ドルの罰金も少しは納得できたかもしれないのに。