東京の大久保から新大久保にかけては外国料理のレストランや食材店があまた並ぶ。「TOKO INDONESIA」ではインドネシアのお菓子からお茶、調味料までそろっている。
TOKO INDONESIA
お店の場所は大久保駅北口を出てすぐ。歩いて数分とかからない。店内にはインドネシアの女性が数人で働いていて、買い物にくる客もインドネシアの女性が多いもよう。変わりつつある東京がのぞかせる、新しい日常の風景だ。
商品の説明書きは日本語とアルファベットのインドネシア語と英語、中国語がいりまじる。
棚には見覚えのない缶入りのジュースが複数種類そろっていたり、日本ではあまり食べない果物の缶詰があったり、知らないブランドの即席めんや、むこうの料理のレトルト商品があったり、さほど広くない店内を見て回っているだけで目に入って来る情報量が多すぎて頭がふらふらする。
PALM SUGAR
特に注意を惹いたのは、円筒状に固めてある茶色い砂糖。「PALM SUGAR」とあり、どうやらヤシの花の蜜から作ったらしい。味に興味をそそられる。
もちろん普通のお菓子に紅茶、コーヒーもそろっている。お店の人におすすめを訊くと、いそがしい手を止めて教えてくれた。
page お店の人のおすすめは…
Roma Malkist Crackers
お店で一番売れてる「Roma Malkist Crackers」
お店で一番よく売れるお菓子というのが「Roma Malkist Crackers」。開けてみると四角く大きなクラッカーで、持つと薄い。
一口かじってびっくり。まるでパイのように、中がいくつもの層に分かれている。ちょっと「パイの実」を連想する。片面にうっすら砂糖をまぶしてあり、そちらを下にして舌に触れるようにすると甘味があるが、全体にいおさえめで、とても上品な味。何枚でも次々にいける。
ちょっとした小皿ぐらいの大きさがあるので、チーズやドライフルーツなどを載せるのもよいかもしれない。
SariWangi Teh Asli
すっきりした紅茶「SariWangi Teh Asli」
紅茶は「SariWangi Teh Asli」を選んだ。インドネシアではよく飲まれるらしい。ティーバッグで簡単に淹れられ、すっきりした味で、暑い季節に温かいままでもがぶがぶいける。アイスティーにしてもおいしいかもしれない。
ティーバッグはカップに沈めて2~3分と書いてあったのに、うっかり5分ほど入れたままにしてしまったが、それでもしぶみやにがみが非常に少なく、紅茶のやさしい風味だけが感じられる。
Deliamor PALM SUGAR
最後に、お店の人のおすすめではなかったが、ヤシの花の蜜で作った砂糖「Deliamor PALM SUGAR」も結局買った。
恐らく円筒状のものをお湯に溶かしてシロップにし、アイスクリームやパンケーキにかけたり、調理に使ったりするのが妥当なのかもしれない。でもめんどうなのでナイフでけずって紅茶に入れようと考えた。
ビニールの封を破った瞬間からよい匂いがする。ヤシの花の香だろうか。ちょっと味見をしてみようとスプーンで砂糖のかけらをすくってみると、おいしい。
これだけで、おやつとして行けるかもしれない。やや黒糖に似ているだろうか。甘味そのものは普通の砂糖よりずっと少なく、むしろ花の風味が先に立つ。
ところが実際に小量を紅茶に入れてみると、溶けるのは早いが、あまりはっきりした特徴を感じられない。もっと大量に入れないとだめかもしれない。それだったら別皿にとって味わいつつ、紅茶は紅茶で、という方が楽しめそうだ。
あるいは、もっとおいしい用途もあるかもしれない。次に買い物に行く機会があったら聞いてみようと心に留める。なんと言っても、駅からおりて数分で寄れる場所にあるのだから。
TOKO INDONESIA
東京都新宿区百人町1-19-18