徐々に寒さが厳しくなり、毎日の通勤がおっくうになる今の季節。こんな時こそ、ちょっぴり贅沢な朝食で自分の機嫌を取りにいきたい。
今回紹介するのは東京・市ヶ谷のカフェ「Chili parlor 9(チリパーラーナイン)」の朝食メニュー、アボカドトースト。完熟アボカドを使ったアボカドトーストに半熟ゆで卵とオレンジジュース、コーヒーがセットとなって、価格は750円(税込)。提供時間は8時~11時。
Chili parlor 9の場所は、市ヶ谷駅または九段下駅から徒歩5分。それぞれの駅のちょうど中間地点、靖国通りを少し入ったところにある。今の時期なら道すがら、靖国神社内の紅葉したイチョウなどが見ごろだ。
通りに向けた一面はガラス張り。ふんだんに外光が入る店内は明るい。先にレジで注文・会計を済ませてから席に着く。
朝食メニューはアボカドトーストのほか、ハムチーズトースト、チリビーンズ&チーズのトーストがあり、どれも魅力的。人と連れ立ってシェアするのもおすすめだ。
なめらかなペースト状のアボカドが、たっぷりと盛りつけられたトースト。“塗る”などという生やさしい分量ではない。整えられた斜面が美しく輝く。
口にすると、その絶妙なすりつぶし加減に驚く。とろける中に程よい粒感。口にした時の気持ちよさが追及されている。味付けはシンプルに塩。アボカドのまろやかな風味と食感が主役だ。
パンは隣接するベーカリー「FACTORY」から運ばれる焼き立て。むちむち&もちもちの亜麻ブラウンブレッドが採用されている。しっとりと水分を含む、生まれたての食感。ボリューミーなアボカドをしかと受け止める厚切りがうれしい。
アボカド自体の味付けはシンプルに塩だが、一片はチリパウダー、一片はナッツ&はちみつがトッピングされており、風味の変化が楽しめる。個人的にはナッツ&はちみつのトッピングは真似したくなる秀逸さ。カリッとした食感と濃厚な甘みのアクセントがいい。
セットの半熟ゆで卵は、ぜひアボカドトーストと合わせて口に運んで。アボカドとは異なるとろける食感とコクがプラスされ、幸福度がアップ。
オレンジジュースはしぼりたてのフレッシュなもので、酸味と甘みが鮮やかでクリア。身体にしみこむような味わいは食事の最初に。
またイートインの場合、卓上のコールスローと「ピカリリ」(マスタード入りのピクルス)も好きなだけ食べてOK。シャキッとしたコールスローやパリッとしたピカリリは、濃厚なアボカドトーストと鮮やかな食感のコントラストを奏でる。とくにフルーティーな甘酸っぱさのピカリリは、口の中の雰囲気をがらりと変えてくれるいい相棒。
駅からやや離れているため、外を行きかう人の数もまばら(時間によるかも?)。窓に面したカウンター席でもほどよくゆったりくつろげる。時間の作れた朝はぜひ、散歩がてらChili parlor 9で朝食を。