そして先日、飲食業界のプロが「1度は足を運ぶべし!」とオススメしてくれたお店があります。昭和25年に五反田で創業し、半世紀以上も人々から愛されている老舗の洋食レストラン「グリルエフ」です。
ランチは比較的リーズナブルに食べられるというので、ある日のお昼どきに足を運んでみました!
五反田駅から歩いて3分ほどの路地裏へ入るとグリルエフはあります。レトロな店構えと、若干どきっとする字体の看板が目印。
ここだけタイムスリップしたみたい!
ドアを開け足を踏み入れてみると…ランチタイムのピークを外した13時過ぎにも関わらず、店内は多くのお客さんで賑わっています!我々(2名)がカウンターにつくと、テーブル3卓もあわせてすべて満席になりました。さすがはプロをも唸らせる人気店…!
ちなみに2階には予約できるお座敷席もあるそうです。歓送迎会や会食などにも利用できそう。
カウンターの向こうには、店主が手際よく調理する姿が見えます。右手には揚げもの、左手には炒めもの。あちこちから飛び交う注文を一人でさばいていくさまは、まるで魔法使いのよう!次々と料理が出来あがり、食欲を駆り立てる香りがここまで漂ってきます。
さて、数あるランチメニューの中から今回は、看板メニューの「ハヤシライス」(1,300円)と人気メニューだという「カニコロッケ」(1,500円)を注文。カニコロッケは単品なので、パン(200円)を付けました。
数分後、まずはカニコロッケが運ばれてきました!勾玉のような、しずくのようなユニークな形をした大きなコロッケが2つ、ごろっとお皿にのせられています。
サックサクの衣にかじりつくと、中からほわっほわのクリームがあふれ出し、やさしく吹き込む潮風とともにカニの味が口いっぱいに広がります!
クリームはトロリと濃厚で、カニの身や、ぷりっと歯ごたえの良いマッシュルームなどの具材もごろごろ入っていて食べごたえがあります。
塩気や旨みをしっかり含んだカニの味が主張してくるので、ソースを付けなくても美味しく食べられます。というかむしろ、ソースを付けずにそのままの食感とストレートなカニの味を楽しむのが正解かと!
続いて、お待ちかねのハヤシライスが運ばれてきました!ルウとライスが別皿で…ん?ハヤシのソースはいったいどこへ?私が「ハヤシライス」と聞いて想像するモノと、かなり見た目が違うぞ……??
ルウが入ったソースポットの中には、たっぷりのお肉と玉ねぎ。それにマッシュルームと、彩りの良いグリーンピースがトッピングされています。
スプーンでポットの中をすくってみると…おお!ソースは底に溜まっていました!が、通常ハヤシライスを頼んで出てくるソースの量と比べると、だいぶ少なめ。とろみは少なくサラっとしています。
ただし、このソースがめちゃくちゃ濃厚なのです。カラメルのような香ばしさとほろ苦さの中に、甘さとコクが感じられる奥深~い味!
これに、しゃきしゃきの玉ねぎからにじみ出る甘さと、たっぷりの牛肉からあふれる旨みが重なって、ソースがたぷたぷに入っていなくても完璧なハヤシライスが完成されています。しっかり具を噛みしめて食べるハヤシライスなので、食べ終えた後の満足感もハンパない!
ちなみにハヤシライスには、らっきょう、福神漬け、紅ショウガを自由にトッピングできます。ときどき箸休めにつまんで口の中をリセットすると、ハヤシのおいしさがいっそう引き立つかも。
昔ながらの洋食屋さんのブレないおいしさ、ここにあり。創業当時から変わらないおいしさなのだろうな、というノスタルジック系ハヤシライス、ご馳走さまでした。
ところでこのグリルエフ、びっくりするくらいメニューの数が多いのです。「カツレツ」や「ビフテキ」など洋食の王道から、「ハムエッグ」のような、どこか懐かしさを感じさせるメニューまで。どれもきっと、1度食べたら忘れられない味なのでしょう。何度でも訪れたくなってしまいますね。
住所:東京都品川区東五反田1-13-9