「マクドナルド」「バーガーキング」「ウェンディーズ」。米国の多くのハンバーガーショップは、日本への上陸を果たしています。一方で、現時点では日本で店舗展開をしていないバーガーショップもあります。「Arctic Circle」「Jack in the Box」、そして「In-N-Out Burger」などがそれです。

このうち、筆者が個人的に日本に進出して欲しいと願っているのは「In-N-Out Burger(インアンドアウト バーガー)」。これはカリフォルニアで一番おいしく、“本物”を追求しているハンバーガーショップです。

本物を追求する「In-N-Out Burger(インアンドアウト バーガー)」
本物を追求する「In-N-Out Burger(インアンドアウト バーガー)」

でも、ハンバーガーショップと言えば、ファストフードの代表的存在。ファストフードで“本物”って、どういうことなんでしょうか?これって気になりませんか?

と、気になったら調べてみるのがえん食べ編集部。カリフォルニアのインアンドアウトバーガー店舗を訪問し、ハンバーガーを食べてきました。うん、確かにこのバーガーは本物です。

■駐車場は満杯 ドライブスルーには長い行列が

筆者が「インアンドアウト バーガー」の店舗に到着したのはランチタイムピークの12時ちょっと過ぎ。完全に出遅れました。駐車場は満車で空きは1つもありません。ドライブスルーの列も、最後尾の自動車は道路にはみ出しそうで、筆者の乗る車が並ぶ余地はありませんでした。

時間をつぶし、14時ちょっと前に再訪。今度は、スペースを見つけられました。でも、あいかわらずドライブスルーには行列ができているし、店内のカウンターから伸びる列も、店の外まで伸びています。「インアンドアウト バーガー」大人気です。

ドライブスルーには行列が
ドライブスルーには行列が

店内のカウンターにも長い行列ができています
店内のカウンターにも長い行列ができています

■“本物の味”を堪能してみる

行列に並ぶこと30分あまり。店内に入り、注文をします。メニューはとてもシンプル。バーガーの種類は、「ハンバーガー」「チーズバーガー」それに肉もチーズもダブルの「ダブル ダブル」の3種類だけです。これに「フライドポテト」や、「シェイク」などを組み合わせます。

セットメニューもあります
セットメニューもあります

ハンバーガーの味は?というと、パンも、肉も野菜(レタス、トマト、玉ねぎ)も、チーズも全部“本物”の食感と味。包装やトレイはファストフードそのものなんですが、味はファストフードのものではありませんでした。

ビーフパティ、しっかりしてます  レタス、シャキシャキです
ビーフパティ、しっかりしてます
レタス、シャキシャキです

そして何より、筆者はこのフライドポテトにやられました。

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米国のファストフード店でフライドポテトを食べると、ジャガイモの味ではなく、人工的に添加された「ビーフエキス」の味しかしないことがしばしば。それはそれでおいしいのですが、「ジャガイモに牛の味を付けるって、どうよ?」と、どうしても思ってしまいます。

でもここのフライドポテトは、牛の味や、油の味ではなく、ちゃんとジャガイモの味がするんです。

■味の秘密は?

ではなぜ、ハンバーガーもポテトも本物の味がするのでしょうか? その理由は、キッチンに「冷凍庫」や「電子レンジ」それに「加熱ランプ」が存在していないことにあります。

通常、バーガーショップでは、ビーフパティやポテトは工場で作られ、冷凍されて店舗に運ばれます。それを保存・解凍するのに必要なのが、「冷凍庫」や「電子レンジ」。また、フライドポテトを含む一部メニューは作り置きされており、それを保温するのに必要なのが、「加熱ランプ」なのです。

でも、食材は冷凍・解凍されたり、作り置きされたりすると、どうしても味が落ちてしまいます。これを嫌った「インアンドアウト バーガー」は、冷凍された食材を使用しない方針を打ち出しました。

「インアンドアウト バーガー」では、パティは冷凍されません。フライドポテトも同様です。ジャガイモは、各店舗で皮がむかれ、専用の器具でカットされて揚げられているのです。こうして作られたフライドポテトは、作り置きされることなく、揚げたてで提供されます。

ジャガイモは、この器具でカットされ、左のフライヤーで揚げられます
ジャガイモは、この器具でカットされ、左のフライヤーで揚げられます

レタスやトマトや玉ねぎといった野菜類も、近郊の農家から仕入れたものを使用。これらが、「インアンドアウト バーガー」の味を本物にしている理由でした。

■スタッフが一所懸命

「インアンドアウト バーガー」には、もう1つ特長があります。それはスタッフが一所懸命だということ。

米国のファストフード店のアルバイトスタッフは、給与が低いことで知られています。でも、「インアンドアウト バーガー」の時給は10ドル50セント(約1,070円)からスタート。これは米国ファストフード店での時給としては破格です。このため、スタッフのモチベーションは高く、動作はきびきびとしているし、みんなよく働きます。ファストフード店でありがちなメニューの間違いなどはほとんどありませんし、清掃も比較的行き届いています。

スタッフのモチベーションは高い
スタッフのモチベーションは高い

■米国で店舗は増加中

高品質なハンバーガーとポテト、それにモチベーションの高いスタッフによる接客が顧客の支持を得て、米国での「インアンドアウト バーガー」店舗数は増加中。2013年12月時点で、290店舗を超えました。このため、店舗を探す際にも、以前よりずっと楽になっています。

このように米国で支持されている「インアンドアウト バーガー」は、日本では受け入れられるでしょうか? 筆者は間違いなく、ヒットすると考えています。「インアンドアウト バーガー」の特長は、冷凍していない“高品質”なハンバーガーとポテト、それに“勤勉”なスタッフです。「高品質」も「勤勉」も、どちらも日本人が大好きな要素。ヒットしないわけがないと思いません?

■シェイクも本物

さて、「インアンドアウト バーガー」のコンセプトは、「古き良きアメリカ」のバーガーショップを現代に再現することです。スタッフが着用している、一見ちょっと古臭いデザインの制服も、昔のアメリカをイメージしたものなんですね。

その「古き良きアメリカ」においては、ハンバーガーとセットになるドリンクはコーラではなく、「シェイク」なのだそう。なので、もし「インアンドアウト バーガー」で食事をする機会があったら、シェイクを選択することをおススメします。それだけで、「こいつ、わかってるな」と、周囲の人に思ってもらえるかもですよ。「バーガー」と「シェイク」、かなりヘビーな組み合わせですけどね。ちなみに、シェイクも本物。1つ1つ、固形のアイスクリームを店内で「シェイク」して作ってくれます。

「ハンバーガーとシェイク」の組み合わせは、  「給食に牛乳」とちょっと似ています  
「ハンバーガーとシェイク」の組み合わせは、
「給食に牛乳」とちょっと似ています