昭和8年にオープンした老舗洋食レストラン「京橋モルチェ」が、2016年11月、新たな商業施設「京橋エドグラン」の開業にあわせて生まれ変わりました。
リニューアル後は、昼間は洋食屋さん、夜はビアレストランとしてアルコールメニューやおつまみ、みんなでシェアできる大皿料理などが提供されています。
が、もちろん創業当時から変わらないものも。そのひとつが、看板メニューにして同店の一番人気である「ハンバーグステーキシュバール風」です!常連さんにも根強いファンが多く、中には何十年もこれを食べに通う人もいるとか。
◆80年以上つづくレシピ
ハンバーグステーキシュバール風は、国産の牛肉を100%使用。刻んだ玉ねぎとケンネ脂(牛脂)、塩・コショウを合わせてつくられるシンプルなレシピで、これは昭和8年の創業当時から変わらないそう。ちなみにメニュー名の「シュバール風」とは、「馬にのった天使」という意味だそう。なぜこの名前が付いたのか、詳しい由来は支配人や料理長もご存知ないんだとか(おそらくハンバーグにのせたたまごの白身を“天使の輪”に例えているのでは…?とのこと)。歴史の深さを感じますね…!
◆たまごを崩し、黄身を絡めて
ふっくらと焼き上げられたハンバーグは真ん中にくぼみがあり、ぷるぷる揺れる半熟たまごがのっています。彩りを添える付け合わせは、にんじん、クレソン、ブロッコリー、マカロニグラタン。たまごにナイフを入れた瞬間、とろ~り黄身があふれ出します。これをハンバーグに絡めてほお張ると…
絶・品!!!
ハンバーグの表面はこんがり香ばしく、中はふんわりジューシー。噛むとむっちり程よい粘りと弾力があり、とろけるような脂の甘みがじゅわっと広がります。お肉の赤身と脂身のおいしさが、そのままダイレクトに伝わる味…!
このハンバーグ、「食感」にもこだわりが。玉ねぎは生のまま加えることでシャキシャキとした歯ごたえを生かし、タネはこねすぎないことで、ゴロッとした肉肉しい口あたりと、牛肉本来のうまみをそのまま楽しめるんです。
◆デミグラスソースは「かけない」
デミグラスソースは「お肉の味を消さないように」と、上からかけずハンバーグの下に敷いてあります。小麦粉やバターなどの“つなぎ”は使っていないそうで、さらりと軽い口あたり。また、一般的なデミグラスソースよりもトマトとワインの配合量が多いため、キリッと強めの酸味が特徴。じっくり煮詰めた香ばしさとともに、お肉のうまみを引き立てます。まろやかなたまごと混ざると酸味が少しやわらぎ、なんとも絶妙なあんばいに…!
料理長によると、ハンバーグの材料はリニューアルオープンのタイミングで再度見直されたそう。「さらに創業時の味に近づけることができたと思います」とおっしゃっていました。これまでに食べたことがあるという方も、ぜひ味の違いを楽しんでみてはいかがでしょうか?
ハンバーグステーキシュバール風の単品価格は1,050円(税別、以下同じ)。ライスまたはパン(バゲット)は、いずれも200円で付けられます。お店の営業時間は、平日10時~22時、土曜10時~16時となっています。