緑茶の8つの栄養成分

緑茶の8つの栄養成分

みなさんは緑茶はお好きですか?意識せずに日常で緑茶を飲んでいる方も多いと思います。実は、旨味、渋味、苦みなどいろいろな味わいも持つ緑茶には、身体によい栄養成分がたくさん含まれています。よって、私は積極的に毎日、緑茶を飲むようにしています。

緑茶にはカテキン、カフェイン、テアニン、ビタミン(ビタミンC、ビタミンB2、βカロテン、ビタミンE)、サポニン、フッ素、γーアミノ酪酸(GABA)など多くの栄養成分が含まれています。これらの栄養素別に、緑茶にはどのような効果があるか解説します。


緑茶の8つの栄養成分

緑茶の栄養成分1:カテキン

血中コレステロールの低下

善玉コレストロール(HDL)が体内に増え、動脈硬化を予防するとも言われています。

体脂肪・血糖低下作用

食事の糖や脂肪の吸収を抑えて排出を増加させることにより、体脂肪(内臓脂肪と皮下脂肪)を減らすことでダイエット作用があります。


血圧上昇抑制作用

カテキンは血管収縮物質を調節したり、血管の壁の内皮機能を強化することで、血圧が下がるといわれています。

緑茶の8つの栄養成分

がん予防

緑茶に含まれているカテキンが細胞のガン化を予防し、ビタミン類が発ガン物質の作用を抑制すると言われています。

抗酸化作用

金属は時間がたつにつれて酸化して茶色くさびるように、人間のカラダも酸化します。この酸化物質が体内に蓄積すると血管の老化が進んだり、肌の加齢が進んだり、生活習慣病やがんの引き金になったりと私たちの身体に様々な問題を引き起こしやすくなります。抗酸化作用とは、この酸化物質を取り除く作用のことを言います。

カテキンには生体内において活性酸素(或いはフリーラジカル)を取り除く抗酸化作用があります。抗酸化作用によって様々な体の組織の老化、がんや生活習慣病、糖尿病の発症を予防してくれるのです。

抗菌作用

カテキンは、様々な病原菌に対して抗菌効果を示すことがわかっています。カテキンはアンジオテンシンIIをはじめとした血管収縮物質を調節したり、血管の内皮機能を強化することで、血圧を下げると言われています。

虫歯予防作用

カテキンは虫歯の予防にも有効です。カテキンは虫歯を作る菌による歯垢の形成、酸の生成を抑えることで、虫歯の進行をくい止める働きがあります。


緑茶の栄養成分2:カフェイン

緑茶の8つの栄養成分

脂肪燃焼効果

カフェインは代謝を促進させて、脂肪燃焼させる効果が見込めます。

中枢神経興奮作用

お茶のカフェインは、脳内で眠気を作り出す「アデノシン」という物質をブロックするため大脳などの中枢神経に興奮作用をもたらして、知的作業能力や運動能力を高めます。集中力を得たり、記憶力の向上に効果があります。

鎮痛作用・疲労回復作用

痛みを抑える「鎮痛作用」、倦怠感を取り去る「疲労回復」効果などがあります。

緑茶の栄養成分3:テアニン

緑茶の8つの栄養成分


リラックス作用

テアニンには興奮を鎮めて緊張を和らげる働きと、心身をリラックスさせる効果があります。テアニンが脳内に入ることで、神経伝達物質のドーパミンやセロトニンの濃度を変化させるため、血圧を下げてくれたり睡眠の質を改善する効果があります。テアニンはカフェインによる興奮作用を抑える作用もあります。

緑茶の栄養成分4:サポニン

降圧作用

サポニンはお茶全般に含まれている成分で強い苦みとエグみをもっています。血圧を下げる作用があります。

抗菌・抗ウイルス作用

サポニンには、抗菌・抗ウイルス作用などの有効性も確認されています。

緑茶の栄養成分5:フッ素

緑茶の8つの栄養成分


虫歯予防

フッ素は、歯を強くし、虫歯にならないための抵抗力をつける働きがあります。歯医者では虫歯予防にフッ素を塗ってもらったり、よくフッ素入りの歯磨き粉などをお店で見かけたりしますよね。緑茶にもこのフッ素が含まれているのです。

緑茶の栄養成分6:γ-アミノ酪酸(GABA)

リラックス効果

GABAとは、ガンマアミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の略称で、アミノ酸の一種です。人間の体内では、特に脳や脊髄に多く存在しており、興奮状態を抑え、精神を安定させるなどの働きがあります。

降圧作用

GABAを摂取すると、血管収縮作用があるノルアドレナリンを抑制し、血圧を下げる作用が発揮されます。

緑茶の栄養成分7:ビタミンC

緑茶の8つの栄養成分


抗酸化作用・コラーゲン生成・免疫作用

ビタミンCは皮膚のコラーゲンを作るために必要な栄養であり、また抗酸化作用をもつ水溶性ビタミンです。抗酸化作用をもつことから老化するにつれて蓄積する酸化物質を取り除くことで動脈硬化、心筋梗塞などの生活習慣病の予防に役立ちます。また免疫力を高める効果があるので、積極的にビタミンCを摂取することで風邪をひきにくくなります。

美容面では、ビタミンCにはシミの元になるメラニン色素の沈着を防ぐ働きがあるため、シミ発生の予防効果が期待できます。また抗酸化作用があることから、肌に蓄積しやすい酸化物質を取り除くことでアンチエイジング効果や美白効果も期待できます。

緑茶の栄養成分8:ビタミンE

抗酸化作用

ビタミンEは脂溶性ビタミンのひとつです。ビタミンCと同様にとても強い抗酸化作用をもち、酸化物質を取り除くことで生活習慣病や老化の予防が期待できます。水溶性ビタミンのビタミンCと同時に摂取することで相乗効果が発揮されます。

まとめ

緑茶の栄養成分別に、それぞれの効果について解説しました。緑茶にはカテキン、カフェイン、テアニン、サポニンなど健康に良い成分がたっぷり含まれています。身体だけでなく健康な肌の維持にもとても良いものとなっています。生活習慣病の発症の予防も期待できますので、上手に日常の飲み物に緑茶を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

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