ふかふかとした食感にやさしい甘み、たまご色が特徴の蒸しパン。中の具などによる派手さはないけれど、シンプルなおいしさが一部から絶大な支持を得ています。
なぜそう言い切れるのかというと、蒸しパンがさまざまなメーカー、コンビニから販売されているから。人気がなければこぞって製造されるはずがありません。この記事ではそれらの蒸しパン5種を食べ比べ、違いを検証しつつ、蒸しパンのふかふかを堪能していきたいと思います。
■ 蒸しパン集合~!
今回購入した蒸しパン(蒸しケーキ)は、プレーンな蒸しパン3種とチーズフレーバー2種の計5種。ラインナップは「ジャンボむしケーキ」(木村屋)、「森のたまごの蒸しケーキ」(第一パン)、「もっちもちたまご蒸しぱん」(ファミマ)、「北海道蒸しチーズケーキ」(山崎製パン)、「北海道チーズ蒸しケーキ」(セブン-イレブン)です。ファミマ、セブン以外のものはスーパーで購入。
■ 蒸しパン食べ比べ プレーン部門◆ジャンボむしケーキ プレーン(木村屋) 99円
定番・木村屋のジャンボむしケーキ。パッと見は小さめながら高さがあり、手にするとずしっとした重みが。
ふわふわとしっとりが共存した、吸い付くような触り心地。口にすると、やわやわとほどけながらほどよい甘みとたまごのやさしい風味を広げます。
絶妙な甘みと風味のバランスで、ついつい食べ続けてしまう味。生地の気泡から立ちのぼる、たまごの香りの空気までもがおいしい。中に住みたい。
◆森のたまごの蒸しケーキ(第一パン) 119円
この8月に発売されたニューカマーで、ブランドたまご「森のたまご」を使った蒸しケーキ。
歯を使わず、唇で挟むだけでちぎることが可能なしっとりとした柔らかさ。口内の熱で細かなキメがさらりとほどけ、甘みをにじませます。濃厚なたまごのコクとともにキレ良く口どけてフィニッシュ。
木村屋のジャンボ蒸しケーキと比べ、甘み・たまごの風味ともにより強く感じられ、濃厚な味が好きな人にオススメ。また蒸しパンによくある、歯茎の隙間に挟まる現象が起きにくい一品。
◆もっちもちたまご蒸しぱん(ファミマ) 103円
今回購入した5品の中で唯一、「蒸し“ぱん”」を名乗っています。製造元は神戸屋。
表面はつるりと滑るような質感。指で押すと跳ね返すような弾力が。
噛むとむちむち、もちもちとした食感。気泡から立ちのぼるしっとりとした香りが、まるで蒸し器の中にいるかのような気持ちにさせてくれます。
甘さは控えめで、食事のお供にもいけるかも。上2つとはかなり異なる味わいです。ふわふわ甘いケーキのような蒸しパンより、懐かしの蒸しパンが食べたい!という人におすすめ。
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■蒸しパン食べ比べ チーズ味部門◆北海道蒸しチーズケーキ(山崎製パン) 124円
「凍らせて食べるとおいしい」と話題になった蒸しケーキのおそらく元祖。5つの中で唯一楕円形をしており、一番の色白です。
目は詰まっていながらもふわふわとした食感に、北海道の雪を思わせるスッとした軽い口どけ。あと味にかけ、ほんのりとチーズのコクが感じられます。
甘さも控えめで、ショートケーキなどのスポンジ部分に使われていてもおかしくない上品な味わい。スフレにも似た、“ケーキ”という名前が一番しっくりくる一品です。
ちなみに冷凍すると、チーズのコクが強く感じられ、しっかりとした食感も相まってまさにチーズケーキのような味わいに。ただし蒸しパンらしい「ふかふか」は失われてしまうのでご注意。
◆北海道チーズ蒸しケーキ(セブン-イレブン) 90円
税込90円で、5品中最安値。製造元はフジパン。袋から出すと濃厚なチーズの香りが漂います。
ふわふわとした山崎のものと比べ、ややもちもちとした食感に、よりしっとりとした口あたり。特筆すべきは濃厚なチーズ感!口に入れた瞬間からあと味まで、徹頭徹尾チーズの風味が楽しめます。チーズ好きにはかなりオススメ。
■ まとめ
食べ比べてみると思った以上の違いが感じられたものの、いずれも期待を裏切らないおいしさとふかふかが味わえました。おいしくてボリュームがあり、どこでも100円程度で手に入り、万が一途中で飽きても冷凍すれば日持ちする上、ひとあじ違うおいしさが楽しめる。味だけでなく、さまざまな安心を私たちに提供してくれている存在。それが蒸しパンなのです。