不二家の「LOOK(ルック)」ブランドから期間限定で販売中のチョコレートアソート「平成流行スイーツ4」。コンビニエンスストアで見かけてつい購入してしまった。全部を覚えているからだ。
平成に流行したスイーツを再現したもので「ティラミス」「クレームブリュレ」「マンゴープリン」「生キャラメル」を連想させるクリームをミルクチョコレートで包んである。コンビニでの販売価格は130円(税込)だった。
パッケージには流行した年まで明記してあり、残酷なまでに早い時の流れをいやがおうでも振り返る仕様だ。
まずは平成2年(1990年)頃流行したというティラミス。再現チョコはコーヒーフレーバーでほのかにほろにがく、クリームの風味もあり、記憶を刺激する。確か当時は町中の洋菓子店でティラミスを見かけ、パスタのお店などでもデザートに一口大のものが出た。ティラミス風のお菓子を簡単に作れるというふれこみで売っていたパウダーもなつかしい。
続いては平成3年(1991年)頃流行したというクレームブリュレ。再現チョコは、焦がしたキャラメルのような香りと、カスタードプリンのような匂いがあいまって大人向きの味。ただ、じっと考えるとクレームブリュレに初めて接したのはもっとあと、2001年頃。当時劇場公開していた「アメリ」という映画で観たのではなかったろうか。
さらに平成17年(2005年)頃流行したというマンゴープリン。再現チョコは果実感のある甘酸っぱいフレーバー。しばらく味わっているとマンゴープリンのように思えてくる。記憶をたどると、当時一番多くマンゴープリンが出てきたのは、中華料理の定食で食後のスイーツとしてだった気がする。
平成18年(2006年)頃流行したという生キャラメル。キャラメルとクリームの2層になっていて、キャラメルは濃厚。北海道土産として見かけるようになり、それまで抱いていた素朴なお菓子という印象とはまるで異なる「高級なキャラメル」に驚かされた。
4種類の再現チョコを食べているうち、ほかにもパンナ・コッタとかカヌレとかベルギーワッフルとかクイニアマンとかエッグタルトとか、かつて楽しんだお菓子の記憶が無限にわき出してくる。思えば平成はスイーツに彩られた時代だった。