雪の桜島は、阪急うめだ本店12階のレストランフロアにあるレストラン「吹上舎(ふきあげや)」で提供されています。メニュー写真を見てみると、確かに雪のような白いものが丼をおおっていて、私(筆者)が知っている親子丼とは異なる雰囲気。唐揚げもついたセット(税込1,870円)を注文し、わくわくしながら待ちます。
運ばれてきたトレーの上には、フタをかぶせた大きな丼と、唐揚げと小鉢、お漬物、スープ、薬味がのっていました。
丼のフタの上には、おいしい食べ方を書いた紙がのせてあります。(1)そのまま食べる、(2)卵黄をからめて黒七味を振る、(3)塩昆布と九条ネギを加える、という3段階があるようです。
さっそくフタを開けると、白いメレンゲがどどん!雪というよりも雲みたい。真ん中には卵黄が鎮座していて、それを囲むように、鶏皮、山椒、ほうれん草がトッピングされています。
横から見てみると、メレンゲの下にはとろとろの卵とじと、ツヤツヤと輝くご飯。
まずは、そのままパクリ。ご飯と卵とじとメレンゲをすくって口に入れると、メレンゲがしゅわっと消えて、“親子丼”だけが残りました!メレンゲのふわっしゅわっ食感と半熟溶き卵のとろっとした食感が、これまでにない組み合わせです。
主役の鶏肉は、鹿児島県のブランド地鶏「黒さつま鶏」。歯ごたえがありながらもすっと噛みきれる柔らかさで、噛みごたえが印象的なほかの地鶏とは少し異なり、ジューシーさを感じます。
噛むほどに旨みがジュワ~。味付けはあっさりめなので、肉のうまみをしっかりと感じらます。
“そのまま”を味わったら、卵黄をからめ、黒七味をかけて食べます。これ、めちゃくちゃウマイ。黒七味と山椒のピリリとした香りと刺激が、とろりと濃厚な卵黄のコクや、卵とじのうまみを増幅させているのです。あくまでも主役は卵とじだけど、それを薬味が邪魔しない絶妙なバランス。割下の甘さが強すぎないからか、薬味が驚くほど合います。
最後は、塩昆布と九条ネギを混ぜ込みます。塩昆布の塩分がいいアクセントになっています。まるでシメの雑炊を食べているような気分。ああ、もう1杯食べたい…!これはループから抜け出せなくなりそう。
私が入店した開店時間には行列がありませんでしたが、12時前には満席に。さすが百貨店、休日のお昼頃はとても混み合うので、並ばずに食べたければ開店と同時に入るのが良さそうです。