岡山・倉敷「橘香堂」
岡山県のお菓子といえば、きびだんご…だけじゃありません!クレープ生地のような薄焼きの皮で、ほくほくのあずきを包んだお菓子「むらすずめ」は、倉敷へ行ったら絶対に食べるべき名菓。人にあげてもまず間違いなく喜ばれる一品です。筆者もむらすずめのことが好きすぎて、お土産にもらうたびに1個じゃ足りず何個もガツガツいっちゃうんですよね。どうせなら、めちゃくちゃ大きいやつ作ってくれたらいいのに…
と思っていたら、「橘香堂(きっこうどう)」の美観地区店で“ジャンボむらすずめ”づくりを体験できるとのこと!夏ですし、大人の自由研究的な感じで飛び入り参加してみました!
むらすゞめ(むらすずめ)
むらすずめの名前の由来って、“村のすずめ”じゃないってご存知でしょうか。“群(むら)がるすずめ”、略して「むらすずめ」なんですって(正しい表記は「むらすゞめ」)。恥ずかしながら私は知りませんでした…!江戸時代、倉敷はお米を献上することで天領とされていました。これにちなんで、お米に群がるすずめ→群すずめ→むらすずめ、と名付けられたそうです。形も“羽を広げたすずめ”をイメージしているんだとか。
「むらすずめ」つくってみた!
ジャンボむらすずめをつくる前に、まずは通常サイズのむらすずめをつくってみることに。プロの職人さんの指導のもと、熱々の鉄板に生地を流して焼いていきます。しばらくすると、表面にふつふつと小さな穴が。生地が固まってきたようなのでひっくり返しますが、このとき菜ばしなどは使わず素手でいきます。指の皮が極端に薄い人は気をつけてください。
生地をひっくり返したら、ぽってりと粒あんをのせます。そして半分に折りたたみ(もちろん素手で)、真ん中にフニャッとひだを寄せれば完成!
焼いているとけっこうな速度で生地が固くなってくるので、きれいにひだをつくるのが一番難しかった!でも、いびつな形も自分でつくったものなら愛着が湧きますよね。
もたもたしてるとちょっと焦げちゃうんですよね
初めて“焼きたてむらすずめ”を食べてみたところ、いつもは吸い付くようにしっとりした生地がサクッと香ばしく、和風クッキーみたいなおいしさでした!なお、しばらくおいておくと生地とあんこが馴染んでいつものむらすずめになります。
「ジャンボむらすずめ」にも挑戦!
さて、いよいよジャンボむらすずめに挑戦です!さっきよりも大きなお玉で生地をすくい、鉄板の上へ。お玉の背でひたすら大きな円になるようくるくるくる…と生地を広げていきます。
通常の2倍ほどまで広がりました!が、やはり大きいだけに生地を均一に伸ばすのが難しい。妙に中心部分だけ分厚くなっちゃいましたがご愛嬌です!
焼けてきたら生地を裏返すんですが、はがす面積が広いので、さすがに今回はフライ返し的な道具を使わせてくれました。ほっ。
生地を返したら、白玉がごろごろ入った粒あんをたっぷりとのせます。生地を半分に折りたたんで真ん中にひだを付けたら…はい、ジャンボむらすずめの完成!
通常サイズと比べると改めて巨大さが分かりますね。すずめと鷹ぐらいの違いはあるんじゃないでしょうか。
食べると、ふっくらとやわらかな生地に、ほこほこ甘いたっぷりの粒あん、そしてモチモチの白玉が一斉に押し寄せてきて、ものすごい食べごたえ!ぜいたくな和風クレープといったところでしょうか。生クリームや黒みつを足してもおいしそう~。
手づくりむらすずめ体験は、通常のむらすずめが3個で600円、ジャンボサイズが1個1,200円です。ひと夏の思い出にいかがでしょうか?食いしん坊な大人のみなさんは、ぜひともジャンボサイズに挑戦してみてくださいね!
住所:岡山県倉敷市阿知2-22-13