いまでは、地元の人だけでなく観光客にも大人気。筆者(お嬢)も例にもれず、ずーっとずーっと気になっていたのですが、ついに行くことができました。“選ぶ幸せ”にひたれる本店をのようすを、たっぷりご紹介します!
取材日は土曜。開店時刻の7時めがけて、盛岡駅から15分ほど歩きます。到着するとすでに駐車場は満杯! 他県ナンバーの車も目に入ります。実は全国放送のテレビ番組で紹介されたばかりだったらしく、いつもよりかなり混んでいたのだそうです。社長さん自ら自動車の整理に追われていらっしゃいました。
さて、学校みたいな外観の福田パン本店。宮沢賢治(岩手県出身)の世界観をイメージしているのだとか。創業者は賢治さんの教え子だったそうですよ。

店内も学校の購買みたいなつくり。メニューも板書風に並べてあるのですが…とにかく、その数が多いのなんの!

ピーナツ、ジャム、バター、チョコ、あん、クッキー&バニラ、フルーツクリーム、ジャム、などなど、スイーツ系だけで30種。カレーやコンビーフ、焼そば、トンカツなどの惣菜系や、季節限定フレーバーもあわせると、具はおよそ50種もあるのです。
このなかから好きな具を選び、伝えると、目の前でサンドしてくれます。店員さんは、注文を受けるやいなや、鮮やかすぎる手つきで次々と木ベラでクリームを塗っていきます。その量がまたボリュームたっぷり。もりもり、もりもり塗ってくれるのです。
組み合わせも自由自在。人気は、1位「あんバター」、2位「ピーナツバター」、3位「ジャムバター」、4位「抹茶あん」だそう。
確かにあんバターは、ほとんどのお客さんが買うほどの人気ぶり。なかには「あんバター10個と…」と、大量に買っていく人だっています。ご近所さんへのお土産にするんですって。

2種サンドの場合は片面に1味ずつ。パタンとパンを閉じたら、中身が分かるようシールを貼って、レジ前にいる店員さんに渡します。見事な連携プレイ! そして、元気で明るい接客に、こちらも思わず笑顔になります。
…と、撮影中、カウンターの向こうに見知った顔が。なんと、前日に取材でお会いした「馬ふん王子」こと船橋さんがたまたま来店されたのです。ビックリ! 例にもれず、あんバターをお土産に買っていらっしゃいました。
さて、筆者は、さんざん悩んだすえ、店舗限定の粒あんにカスタマイズした「粒あんバター」、今月のおすすめ「いちごミルクホイップ」、そして惣菜系から「コンビーフ&たまご」の3種を注文しました。手渡されたパンは、想像以上に大きくて、ずっしりと重い。これで1個139円~とは、かなりお手ごろ!
まずは粒あんバターをいただきます。甘いあんこと塩気のあるバター、リピーターが多いのもの納得のおいしさです。が、何よりもパンがおいしい。ほんのり塩味を感じるシンプルな味付けが具の味わいを引き立てます。ほどよく“ふかふか”で、さらりとほどける口どけのよさ。大きいのにペロリと食べきってしまいました。
いちごミルクホイップは、あまずっぱいいちごミルクがホイップと相性バツグン。またコンビーフ&たまごは、ちょっとパンチが強すぎた気もするけれど、新鮮さのある味でした。
こんな発見も、具をカスタマイズできる本店ならではの楽しさではないでしょうか。何度も通ってお気に入りを見つけたくなります。
福田パンは、盛岡駅構内(週末、夕方には売り切れていました)や、ご当地土産を買える物産コーナー(入荷しないときもあるみたい)、ホテルの朝食にまで登場します。地元スーパーでたまたまやっていた出張実演販売コーナーにも、人だかりができていました。地元の人の愛情が伝わってくる気がします。盛岡滞在中、何度「福田パン行った?」と聞かれたことか!
本店の営業は17時までですが、休日を中心に、早いときは15時くらいに売り切れるそうです。取材日も、「(混雑にそなえて)いつもより多くパンをつくったけれど、閉店までもたないでしょう」(社長さん)とのことでした。福田パン、大人気です。
駅からも徒歩圏内ですし、せっかく福田パンを食べるなら、ぜひ本店で。たっぷり悩んだ時間こそが、すてきな思い出になることうけあいです。
【店舗情報】
福田パン
住所 岩手県盛岡市長田町12-11
営業時間 7時~17時(なくなり次第終了)
住所:岩手県盛岡市長田町12-11