ところで、筆者(お嬢)の実家は兵庫県の田園地帯にあります。年末には、お正月を迎える準備のひとつとして「餅つき」を行なう我が家。そんな片田舎の餅つきのようすを、動画つきでご紹介します。おばあちゃん直伝の餅の丸め方、いつか役に立つときが来るかも?
鏡餅、神様へのお供え、お雑煮…お正月に餅は欠かせません。我が家では、毎年12月30日、その道ウン十年のおばあちゃんをリーダーに据えて家族総出で餅つきをします。
さすがにうすと杵でペッタンペッタンつくのは身体に応えるので、もっぱら餅つき機のお世話になっています。頑張ってくれている2升用の餅つき機、もうすぐ20歳になるんだって。
まず、水につけておいたもち米を蒸したら、モードを切り替えて“ついて”いきます。釜(?)の底にある羽が回転し、もち米を練り上げていくようなイメージでしょうか。米粒がなくなっていく過程が面白くて、そばに張り付いて眺めていたものです。
つきあがったら、打ち粉(おばあちゃんが自分で挽いたらしい)をふった丸い木桶に取り、適当なサイズに取り分けます。
ここからは総力戦!ああだこうだ言いながら餅を丸めていきます(うちはすべて丸餅です)。筆者自身も子どもの頃からやっていて、それなりにうまい自信はあるのですが…やっぱりおばあちゃんの上手さとスピードには勝てません。
つるんと美しい肌になるよう丸めるコツは、上側の手(動画では左手)の親指でうまくフチを押し込みながら回していくことだそうです。でもね、頭では分かっていても手が動かないんだよ、おばあちゃん。
丸めた餅は木の餅箱に並べて、風通しの良い場所で保管します。今冬は気温が高いため、いつもより早くカビが生えそうで心配…。
さて、餅つきのお楽しみといえば、つきたての餅! 毎年、大根おろしときな粉の2種類を用意します(どちらも自家製!)。つきたては、とろっと伸びて、そりゃあもう絶品。ついつい食べ過ぎてしまい、翌日まで引きずるのがお約束です。
ちなみに、年が明けたら、小正月(1月14日)の「とんど」にあわせて「へそだんご」をつくり、エビや青のりを入れた「かき餅」(餅を薄く切って陰干ししたもの。我が家ではずっと“おかき”と呼んでいて、七輪で焼いて食べます)をつくったら、冬の餅作りはおしまいです。おばあちゃん、いつもありがとう。
とある田舎の餅つき、いかがだったでしょうか。きっと、地域や家によって異なるつき方もあるのでしょう。つきたて餅の食べ方も全然違うのかな?