先日、“パンマニア”が今年最も注目したパンを紹介する「パン・オブ・ザ・イヤー2015」が発表されました。

クロワッサン部門で金賞に選ばれたのは「メゾン ランドゥメンヌ トーキョー(Maison Landemaine Tokyo)」(東京・六本木)のクロワッサン。1個480円とお高いにも関わらず、連日行列ができていたクロワッサンです。


3月末のオープンから9か月、行列はどうなったのか。クリスマス目前の休日の朝、えん食べ編集部は突撃してみました。気になる「パン食べ放題」ランチもいただいて来ましたよ!

パンマニア注目度No.1!のクロワッサンとは
パンマニア注目度No.1!のクロワッサンとは

◆パリでも注目!

メゾン ランドゥメンヌは、パン職人の石川芳美さん夫婦が、2006年、パリにオープンしたお店です。パリには8店舗あり、行列もできるのだとか。

海外進出1号店が東京の店舗。看板メニューは、今回“注目パン”に選ばれたクロワッサンと、パリでは1店舗あたり1日2,000本以上売れるというバゲットです。

クロワッサンは、仏「フィガロ」紙から高評価を得た、フランス産バターを使ったもの(480円!)と、手ごろな国産バターを使ったもの(250円)が用意されており、これを求める人々が連日行列を成していたのです。

◆レストラン利用の場合はまず名前を書いて

筆者(お嬢)が店舗に到着したのは休日の10時30分頃。特に行列もなく、店内もほどほどの混雑具合です。でも外には並び方の説明があったので、時間帯によっては行列ができるのかも。

わんちゃんと散歩中の方がたくさん通ります
わんちゃんと散歩中の方がたくさん通ります

テラス席のある左手が「レストランメニュー」用の入口、右側が「パン購入」と「イートイン」用の入口、ということのよう。んん?レストランとイートインって同じじゃないの??

どうやら、

レストラン
ランチタイム(平日11時30分~14時30分)、ブランチタイム(休日10時~14時)の、レストランメニューを注文する場合。後から席で精算する。

イートイン
購入したパンやサンドイッチ、惣菜などを席で食べる場合。ドリンクもパン用のレジで精算する。

ということだと思われます。席がいっぱいのときは、レストラン入口で名前を書いて案内を待つのだとか。なお、空いているときは臨機応変に案内してもらえるようです。

ランチ利用は左、パンとイートインは右
ランチ利用は左、パンとイートインは右

◆ハード系好きにうれしい食べ放題

ランチ目当ての筆者はさっそく席へ案内してもらいました。店内は8割ほど埋まっていて、立地柄か外国人の方もちらほら。

さて、ブランチメニューは、サラダランチセット(1,150円~)、スープランチセット(1,150円)、牛ホホ赤ワイン煮(1,500円)、そして2人でシェアするブランチボード(3,500円)。すべてに「お代わり可能なパンの盛り合わせ」が付く…すなわち“パン食べ放題”です。

加えて、ミニサラダやミニスープ、ドリンクから1つ選べ、デザートも付くもよう。筆者は「トマトとモツァレラのサラダ」(1,450円)とミニスープをオーダーしました。

外に置いてあったランチメニュー
外に置いてあったランチメニュー

ほどなくして運ばれてきたバスケットの中をのぞくと、食べやすくカットされたパンがずらり。バゲットやカンパーニュなど食事系のパンが6種ほど入っています。そう、食事系。あのクロワッサンをはじめとするヴィエノワズリ(菓子パンのこと)は含まれないのです。ああ、なんたる誤算!

この日は、カリフラワーのスープでした
この日は、カリフラワーのスープでした

ちょっぴり気落ちしつつも、実は筆者、ハード系が大好き。香りに誘われてバケットにかじりつきます。水分が多めのもっちり系で外側も硬すぎず、丸かぶりしても口の中をケガしなさそうな食べやすさ(実際にやってみたけど大丈夫でした!)。これ、スープにひたしてもおいしい。

コショウのきいたハードパンもお気に入り。同店ではさまざまなハードパンが販売されているのですが、こうして好きな味を見つけられると購入するときの参考にできますね。

ちなみに、違うパンが来るかも!とおかわりを頼むと、先ほどとほぼ同じ(お気に入りのコショウのだけ無かった!)ラインナップで、なぜか2人分。

さすがにこれは多すぎる…
さすがにこれは多すぎる…

もしかすると「少なめで」などとお願いしてもいいかもしれません。ホテルケーニヒスクローネ神戸みたいに、自分で食べたいものを取れたら無駄がなくていいのかも、とも思ったり。

とはいえ、ハード系ラバーなので、むしゃむしゃ、もぐもぐ、黙々と食べ続けたのでした。ごちそうさまです。

◆クロワッサンはお持ち帰り

会計を済ませたあと、再びベーカリーの方から店内へ。入った瞬間、むんむん主張してくる焼き立てパンの香り!クロワッサンのバターの香り!ああ幸せ。

一時期は個数制限があったクロワッサンですが、この日は特に制限などなく、どんどんどんどん焼きたてが運ばれていました。

オフィスで撮影するために、日本版(三日月型)とフランス版を1個ずつ購入。自宅用のバゲットもハーフサイズで購入しました。

◆サクサク!とにかくサクサク!

購入した2個のクロワッサンを“パンが焦げないトースター”で温めて食べ比べました。

フランス版:ほろほろ崩れていく、ザックリ食感の繊細な表面。芳醇なバターの香りが口いっぱいに広がり、ほのかな余韻を残してすっと消えていきます。

中の生地は厚みがあるけどほろりと溶けます
中の生地は厚みがあるけどほろりと溶けます

日本版:表面はサクサク、中はもっちり。バターの存在感がフランス版より強く、余韻も長引くように思いました。しっかりとバターの味を感じたいなら、こっちかな。

フランス版よりも、薄い生地を多く重ねてあるように見えます
フランス版よりも、薄い生地を多く重ねてあるように見えます

まとめると、フランス版は“ザックリ、すっきり”、日本版は“もっちり、どっしり”でしょうか。どちらも焼きたては格別なんだろうな。次回はイートインで食べてみようと思います。

購入直後は、もっとふんわりボリュームがあったのです
購入直後は、もっとふんわりボリュームがあったのです

◆意外とランチタイムもすいすい?

店員さんに確認したところ、休日に混雑しはじめるのは15時頃とのこと。意外とランチタイムど真ん中でもすいすい入れちゃいそうです。さらに、東京から人がいなくなる年末はチャンスかも。

ちなみに、年内は12月31日(18時閉店)まで、年始は1月5日(9時開店)から営業するそうですよ。

◆重大事実に気づく

と、ここまで記事を書いたところで、重大な事実に気付いた筆者。ランチのデザート、食べそこねたんじゃない!?

あれ?セットに入っているんだよね?店員さんの想定より早くお会計しちゃったってこと?? ご存知の方がいれば教えてください(切実)。

パリNo.1のエクレアとか…涙
パリNo.1のエクレアとか…涙