そんな概念を覆すのが、「くるみのクロワッサンガレット」。まるで車にひかれた後のようにぺったんこなクロワッサンです。見つけたのは、首都圏を中心に展開するベーカリーチェーン「サンジェルマン」の都内の店舗。お店の人に聞いたところ、12月中旬に発売された新商品とのこと(※一部取扱のない店舗あり)。価格は173円(税込)でした。
こちら、クロワッサンと同じ生地を使っているものの、いったん焼き上げたものを潰したわけではないそう。例えばフレンチトーストのように、いったんパンとして成立したものに手を加えたわけではなく、生まれた時からぺたんこなんですね。気になったので、食べてみることにしました。
サイズは縦9cm×横28cm×高さ(厚さ)1cm程度(一番長い部分で計測)。スライスした食パンなどをのぞけば、こんなに薄いパンは初めて見ました。全体に飴がけして固めてあり、30cm近くの長さながら、手で持ってもへたりません。
はみ出た飴がけ。見た目は餃子の“羽根”にも似ています。口にしてみると、水面に張った薄い氷をイメージさせる、パキパキとした食感。シンプルな砂糖の甘みが溶けだします。
生地は、表面こそサクッとしていますが、中はギュッと詰まって歯ごたえあり。噛むごとに、ほぐれた生地からバターの風味、砕けたクルミから香ばしさが広がります。飴がけにより全体の味わいは甘み強めで、パイ菓子のようでもあります。
噛みごたえがあって食べるのに時間がかかるので、「クロワッサンって一瞬で食べ終わってしまって悲しい…」という人にはうってつけではないでしょうか。かじった際に皮が散ったり口まわりについたりしにくい点もナイス。もちろん、カバンに入れてもつぶれません(ただし折れる可能性はアリ)。薄くなると、色々なメリットがあるんですね。