私たちが普段何げなく食べているチョコレート。その原料となる「カカオ豆」の世界一の生産国であるコートジボワール(出典:外務省)では、カカオ農場で働いているにも関わらず、これまで1度もチョコレートを味わったことがない人たちがいた。

「チョコレートってどんな味がするの?」
「チョコレートってどんな味がするの?」

そんな現地の人たちに、生まれて初めてチョコレートを食べてもらった映像が、海外メディア Metropolisweb.tv によって公開された。その話題の動画がこちらだ。



Metropolis TV 特派員がカカオ農場へチョコレートを運ぶ

同メディアの特派員 Selay Marius Kouassi 氏は、コートジボワールのあるカカオ農園を訪れる。ここで働く人たちはみな、これまで1度もチョコレートを食べたことがないという。自分が汗水流して収穫したカカオ豆が、何に使われているのかさえ知らない人もいた。

「聞いたことはあるけど、実際に見たことはないんだ」
「聞いたことはあるけど、実際に見たことはないんだ」

というのも、彼らがカカオ農園で働いて得られる給料は、1日7ユーロ(約960円)。その一方で、コートジボワールでチョコレートバーを1枚買うのに必要なお金は2ユーロ(約270円)。そんな高級品、そうそう簡単には買えないのだ。

カカオを育てて家族を養う人たち
カカオを育てて家族を養う人たち

特派員の Kouassi 氏が「これがカカオから作られるチョコレートだよ」と農夫たちに板チョコを差し出すと、彼らはみな初めて見るチョコレートに興味津々。中には「これ本当にカカオ?100%間違いない?」といぶかしむ男性も。

初めてみるチョコレートに不信感いっぱい
初めてみるチョコレートに不信感いっぱい

疑心暗鬼になりながらも一口ほおばると…「甘い!」「カカオがこんなに美味しいとは知らなかったよ!」と口々に感動と称賛の声があがった。農夫たちの驚きと喜び溢れる表情が印象的だ。

「ワオ、美味しいよ!」
「ワオ、美味しいよ!」

「甘いんだなぁ!」
「甘いんだなぁ!」

動画の後半には、チョコレートの包み紙を大切に握りしめ「この紙をとっておいて、子どもたちに見せてあげよう」と話す農夫に対し、特派員が「安心して、もうひとつあるから」とチョコレートをさらに差し出すと、全員が歓声をあげて喜ぶ微笑ましいシーンも。

「やったぁ!子どもたちにも食べさせてやれる!」
「やったぁ!子どもたちにも食べさせてやれる!」

カカオに限らず、一生懸命育て収穫してくれる生産者があってはじめて、私たちは美味しいものを食べることができる。その感謝の気持ちを、いつも忘れないようにしたい。

※動画・画像の出典はすべて Metropolisweb.tv