噂によると「たかはし」は、もともとフレンチレストランのシェフを務めていた店主さんがオープンしたお店だそう。洋食のプロが作り出す和食とは、いったいどんなものなのか。えん食べ編集部も期待に胸を膨らませ、お店に足を運んでみた。

「炭火焼鳥 たかはし」は JR 五反田駅から徒歩1分の建物2階にある。ランチタイムには、親子丼を求めてやって来るお客さんが後を絶たないそうだ。時には行列ができることもあるという。


ランチタイムぎりぎりに入店した筆者がカウンターに席を取ると、店員さんから声をかけられる。「並ですか?」
そう、この時間ここへ来る目的は、「親子丼」ただひとつ。わざわざメニュー名を言う必要はないのだ。店員さんにはサイズだけを伝えればよい。
目の前の厨房で、あっという間に筆者の親子丼が作られていく。待つこと5分でそれは完成し、テーブルへと運ばれて来た。

ほっこり炊き上げられたツヤツヤご飯に覆いかぶさるように重なった、黄金に輝く半熟卵と軍鶏のコンビネーション。口へ運ぶと、炭火の香ばしくスモーキーな匂いに包まれる。余計な雑味のない、ピュアで濃厚な卵の味わい。ぷりぷりと歯ごたえのよい軍鶏は柔らかくてジューシーだ。

七味や山椒などの薬味をかけて食べると、また違った味が楽しめる。まろやかな卵の味わいを七味がピリリと引き締め、鼻をつんと突く山椒の香りが、炭火で焼かれた軍鶏の旨みを引き立てる。

こんなに美しく完璧な親子を今までに見たことがあったろうか。さながらハリウッド映画で共演するウィル・スミス&ジェイデンくん親子のような豪華さだ。レッドカーペットを用意して差し上げたい。
なお、プラス100円で大盛りに変更できるが、並盛でもかなりのボリューム。スープとお新香も付いて、満足度もニジュウマルだ。
みなさんも近くまで来る際には、ぜひ「たかはし」の親子丼を一度試してみてほしい。思わずスタンディングオベーションしたくなること必至だ。