「エクトヴィズガール」をご存知だろうか?遠いむかしの紀元前、デンマークのある村で、棺の中から発見された若い少女の遺体だ。彼女はスカートをはき、櫛をもち、青銅製のアクセサリーを身にまとっていたらしい。そして彼女の棺には、ビールの桶もいっしょに埋葬されていたそうだ。

その桶の底に乾いて残っていたビールの痕跡から、約3,300年前の味を再現したという「Egtved Girl Beer(エクトヴィズガール ビール)」が、デンマーク国立博物館で発売されたそうだ。海外メディア That's Nerdalicious が伝えている。


左はエクトヴィズガールのイメージ(出典:Wikipedia)  右は当時の味を再現したエクトヴィズガール ビール
左はエクトヴィズガールのイメージ(出典:Wikipedia)
右は当時の味を再現したエクトヴィズガール ビール

エクトヴィズガール ビールは、アルコール分5.5%。その味は甘くフルーティで、原材料であるモルト(麦芽)、はちみつ、ヤチヤナギ、そしてクランベリー(コケモモ)のフレーバーが楽しめるそう。価格は5.20ユーロ(約736円)だ。

同博物館はエクトヴィズガール ビールについて、「棺に入れられていたものと同じ味かどうかはわからないが、根拠ある推測により作られた」としている。

何千年もむかしの人たちが飲んでいたとされるビールが時を超え、21世紀を生きる私たちも味わうことができるなんてロマンがあるじゃないか。このビールを飲みながら、先祖たちの暮らしや食文化に想いを馳せるというのもオツなものかもしれない。