はじめに断わっておくが、私は助平(すけべ)ではない。ただちょっと、興味があっただけだ。

スケベニンゲンに興味があっただけ
スケベニンゲンに興味があっただけ

■ スケベニンゲンに行ってみた


ということで、南イタリアの家庭料理が食べられるという銀座のレストラン「スケベニンゲン」に行ってみた。お店は、銀座駅から歩いて5分足らずのところに位置する。

オシャレな感じの看板だけどスケベニンゲン
オシャレな感じの看板だけどスケベニンゲン

ディナーには「CINCIN(=乾杯)コース」もある
ディナーには「CINCIN(=乾杯)コース」もある

スケベニンゲンへの入口
スケベニンゲンへの入口

筆者が訪れたのは、平日の午後12時半ごろ。お客さんは5~6人並んでおり、待ち時間は15分ほどだった。並んでいる間にメニューを決めてしまおう。

いた
いた

メニューブックをぱらりとめくった一番上のそこに、「スケベニンゲン」が堂々たる字面で主張している。お...おう、もちろんだ。スケベニンゲンで、スケベニンゲンを食べるのが今日の目的だ、わかってる。

ちなみに、ランチタイムにはすべてのスパゲッティにサラダと飲み物が付く。

■ 満席の店内でただ一人、スケベニンゲンを注文する

中に案内され、席につく。店内は見事満席だ。家族連れから OL、サラリーマンなど幅広い年代の男女で賑わっている。

賑わう店内
賑わう店内

店員さんに注文を聞かれたので、「スケベニンゲンをお願いします」と伝えてみた。すると店員さんの口から、想像もしていなかった言葉が。

「...大丈夫ですか?」

......え?大丈夫ですかとはどういうことですか...?

店員さんによると、「スケベニンゲン」はワインを使ったスープパスタなのだが、ほぼアルコール分を飛ばさない状態で提供されるため、酔っぱらってしまうほどワインの味が強いのだとか。なるほど、それゆえの念押しだったのか...!

確かに店内を見渡してみても、スケベニンゲンらしきものを食べている人は見当たらない。マジかよ…!と一瞬ひよったが、せっかく来たのだから!と気合いを入れ直して正式オーダーをキメた。ちなみにスケベニンゲンは同店オリジナルのパスタで、南イタリア料理というわけではない、とのこと。

■ そしてスケベニンゲンがやって来た

ドキドキしながら待つこと約10分、ついにスケベニンゲンが運ばれて来た!

これが!!スケベニンゲン!!
これが!!スケベニンゲン!!

セットのサラダとドリンクも来た
セットのサラダとドリンクも来た

何というパスタらしからぬビジュアルだろうか。極細のスパゲッティめんには赤いスープが合わせられ、ピーマン、たまねぎ、そしてイカと海老がトッピングされている。匂いだけで酔っぱらってしまいそうなくらい、ワインがグイグイ来ている。サングリアみたいだ。

プリプリのイカ
プリプリのイカ

おそるおそるスープを口へ運ぶ。...くっはあ!ワインだ!!口に運ぶ前からワイン、口に入れたらもっとワインだ!…ん?いや待て、魚介の旨みがジワジワくるぞ。赤唐辛子とコショウもピリッと効いている!美味しいじゃないか!!

にゅうめんっぽい
にゅうめんっぽい

確かにワインの風味が強い、というか、スープはもはやワインそのものなのだが、海の幸から出たダシが味わい深く、麺もスルスルと食べやすい。レモンの酸味で、後味もすっきりしている。スープパスタというより、にゅうめんのような感じ。好き嫌いは分かれそうだが、筆者は好きだ。ただ、めんをすするとワインの蒸気でむせるので注意が必要だ。

食べ終わるころには、もちろんほろ酔い。パスタとワイン、というのは鉄板の組み合わせだが、それを一皿で楽しめるとは一石二鳥。これで1,050円とはお得だ。

■ 「スケベニンゲン」は地名

お待たせしました、ここで種明かし!「スケベニンゲン」というのは、どうやらオランダにある港町の名前のようだ。北海に面した、世界的にも評価の高いリゾート地なのだとか。なるほど、そういうことだったのか!イタリアは関係ないのね!

現地語では「スヘフェニンゲン」と呼ぶらしい
現地語では「スヘフェニンゲン」と呼ぶらしい

スープパスタ「スケベニンゲン」は、もしかするとスケベニンゲンにある美しいビーチに、真っ赤な夕陽が沈んでゆく光景を表現したかったのかもしれない。のっているのも魚介だし。何にせよ助平とは関係ないようでよかった。ということで女子のみんな、ひとりで来ても平気だよ!

もちろんここには「スケベニンゲン」のほかにも、クリームソースやトマトソース、オリーブオイルとガーリックソースなど美味しいパスタが豊富にそろっているので、銀ブラの途中に立ち寄ってみてはいかがだろうか?

ありがとう、スケベニンゲン
ありがとう、スケベニンゲン