ロシアまで応援に行きたいがさすがに無理なので、気持ち(と胃袋)だけでもソチに行きたい!ということで、渋谷で本格ロシア料理が食べられるという「ロゴスキー」へ行ってみることにした。まさか、あんな美味しい料理に出会うことになるとは知らずに...
日本で最初のロシア料理専門店だという「ロゴスキー」は、渋谷駅から徒歩3分、東急プラザの9階レストラン街にある。お店の外観からすでにロシアそのもの。色とりどりのマトリョーシカが、入り口横のショーケースの中に並んでいたりもする。
店頭のメニューボードには、さっそくあったぞ、「ソチ」の文字!ソチの郷土料理は、どうやらこの串焼きメニューのようだ。
店内に入ると、ロシアの民族衣装風のユニフォームをまとったウェイトレスさんが出迎えてくれる。皆さん、どうやらロシア出身のようだ。スタイル抜群で美しい。女の筆者でもちょっとドキドキしてしまう。
天井にはステンドグラス(風?)の飾りがあったり、壁にはロシアの絵画や雑貨が飾られていたりと趣向が凝らされている。さらに、軽快に流れるクラシックなロシア音楽が雰囲気を後押し。
今回はソチの郷土料理ということで、店頭ボードにもあった「コーカサス風羊肉の串焼き アジーカソース添え」(単品1,360円)と、ロシアといえばのピロシキ(1個280円)、そしてロシア紅茶(520円)を注文することに。ピロシキは肉と野菜が選べるのだが、筆者は肉食ぶりを発揮し肉ピロシキを選択。
ちなみに「コーカサス」というのは、コーカサス山脈とその周辺の低地からなる地域のことで、ソチもここに含まれるそう。また「アジーカソース」というのはグルジア発祥の唐辛子入りの野菜ソースで、オリンピック開幕を記念して期間限定で提供されているとのこと。なるほど、それでは心ゆくまでロシア・ソチに浸るとしよう。
まずは、ほかほかのピロシキが運ばれてきた。握りこぶしよりもひと回り大きいサイズのピロシキは、かなり重厚感もある。
続いて、お店オススメのロシア紅茶をいただく。この紅茶には、いちごジャム、はちみつ、そしてざくろ酒が少し入っているらしい。なんとも凝った紅茶だ。
そしていよいよ、今日のメイン料理が登場!ジュワーッという魅惑の音とともに、熱々の鉄板にのせられた羊肉の串焼きがやってきた。
長い串に、半月切りの玉ねぎと羊肉が刺さっている。その上には、レモンとクレソンのトッピング。サイドには、ピクルス、ニンジンのグラッセ、そしてポテトが付いている。
羊肉、美味しすぎる。ジューシーで柔らかいのに、しっかりと肉の噛みごたえもある。ベストな焼き加減だ。そして、羊肉が苦手な人でもいけるんじゃないかというぐらい、本当に臭みがない。だが羊肉独特の旨みは健在だ。ソチでは、これが毎日食べられるのかな...いいなぁソチ、羨ましいぞ、ソチ!
さて、ここで唐辛子入りの野菜ソース「アジーカソース」をつけて食べてみる。これをつければ、ソチの郷土料理の味わいがいっそう増すのだそうだ。
見た目はミートソースのようだが、ミートではなく野菜の旨みがたっぷり。深い味わいで、後から唐辛子がピリッと効いてくる。大量に食べると体がカッカしてくるぐらい、辛い。この辛さが肉とよく合うだけでなく、余計な脂っぽさも消してくれている。
気づけば肉の下にしかれた玉ねぎまで、きれいに完食してしまった。これはずるい、美味すぎる。五感すべてを使って味わえるソチの郷土料理は、まさに金メダル級の美味しさだった。
お腹いっぱいソチ料理を食べたら、東京のど真ん中・渋谷にいるのに、何だかソチにいる選手たちと気持ちが通じ合うような気がしてきた。離れていたって、心はひとつ。みんなも、ソチに想いを馳せながら美味しい郷土料理を食べて、選手たちを全力応援だ!