場所はいわゆる裏原宿。正確な定義は知らないが、だいたい原宿と渋谷の間あたりをさすオシャレエリアだ。筆者の学生時代も、ファッションにおける“裏原ブランド”には絶対的地位があり、バイト代を貯めてはよく遊びに行っていた。
なんてことを考えていたら完全に道に迷ってしまった。これが住宅とお店が混在する裏原オシャレマジックか…?これ以上迷える乙女を増やさないために説明すると、ROCKET はキャットストリートを神宮前六郵便局の方へ横道にはずれた、神宮前原崎歯科脇の路地奥にある。この道入っていいのかな?と思わせる私有地風の路地を思い切って進もう。
工場内に入ると早速あま~いチョコレートの香り。そして右手には、幅2mくらいあるチョコレート色の巨大ジオラマが!
「何これかわいい!チョコが湧き出してるよー!!」
…って叫びたかったけどひとりなのでやめた。まあ、ほかの乙女たちが代弁してくれていたのでよしとする。これは、湧き出したチョコレートの源泉から形成された「テオブローマの都市」をイメージしているとのこと。ちなみに、テオブローマはカカオの木の学名だそうだ。一瞬メラゾーマかと思った。呪文ではないが、覚えておけば役に立つかもしれない。
そして、乙女たちが群がっていたのは…金の蛇口。そう、このチョコレート工場では蛇口からホットチョコレートが出てくるのだ!愛媛県では「ポンジュース」が、テオブローマの都市ではチョコレートが蛇口から出るのだ!今すぐにでも移住したい。
ホットチョコレートは1杯500円。体の芯からほっと暖まる優しい甘さだ。
ロフト風の造りの2階にも、これまた不思議な光景が。
ここでは、cineca による“地層の土”に見立てたプラリネ(シュガーコーティングしたナッツ)をギフト販売している。手前にある試験管にプラリネを詰めて、テーブル上にある無料のラッピングアイテム(一部有料)で自由に包むシステム。価格は1本1,800円。テーマの1つである魔術や錬金術を思わせる、ちょっと変わった趣向がオシャレ過ぎる。
これはバレンタインにもいいけど、女性にも喜ばれそう!と思っていたら、先に来ていた学生とおぼしき男性2人組がせっせと包んでいた。店員さんの「彼女にですか?」という問いかけに「いえ、友達に」とはにかみながら答えるふたり。いや、彼女でしょぜったい。何だか甘ずっぱい。
「ALCHIMIE DES CHOCOLAT」のオープン時間は12時から20時まで、入場は無料。2月14日までの期間限定。イベント詳細は、主催のクリエイティブオフィス「KLOKA」またはイベントページにて。
そこは、チョコレートの魔法にかけられた非日常空間。渋谷・原宿エリアの散策中に、休憩がてら立ち寄ってみては?