気づけば2013年もあと半月、忘年会シーズン真っ只中です。忘年会についてぐるなびが実施したアンケートによると、アベノミクス効果なのか、今年は少し高額のコースが人気だといいます。冬の定番、『鍋』に注目してみると、高級な肉や伊勢海老など、普段は食べることのない“贅沢具材”を使った鍋が注目されているようです。

そんななか、フォアグラやウニを使った鍋料理があるという情報を入手。どちらも、ぐつぐつ煮る鍋料理には向いていないような気がするのですが、一体どんなメニューなのでしょう。気になったえん食べ編集部、「フォアグラ鍋」と「ウニ鍋」を食べてきました!


鍋にフォアグラを入れるなんて!
鍋にフォアグラを入れるなんて!

■ワインと合わせたい「フォアグラ鍋」

まずはフォアグラ。今年に入ってファミレスなどでも見かけるようになりましたが、鍋料理では見たことがありません。そんな、もしかすると世界初かもしれないフォアグラ鍋「フォアグラとポルチーニ茸の鍋クリーム鍋」が提供されているのは、「個室居酒屋 囲-kakoi-」(東京・新宿区)。洋風創作料理を居酒屋スタイルで気軽に楽しめる、チーズフォンデュが人気のお店です。

これまでも洋風鍋を販売してきた同店は、高価格帯メニューの売れ行きが好調なことからフォアグラに注目。洋食で培ってきた技を活かし、ソテーしてから鍋に入れることで、身が溶けすぎないよう工夫しているそうです。

洋食の経験を活かして絶品鍋に (写真は2人前)
洋食の経験を活かして絶品鍋に (写真は2人前)

土鍋には、鶏がらだしとクリームを合わせた白いスープに、地鶏ときのこ類、野菜など約14種の具材、そして大きなフォアグラが入っています。フタをして火にかけ、沸騰したところでフタを開けると…。フォアグラがほどよく溶け出し、濃厚な香りがただよってきます。フォアグラは煮すぎると溶けてしまうので、先に取り出すのを忘れずに。鶏肉にしっかりと火が通ったら完成です。

フォアグラの旨みがジュワ~っ
フォアグラの旨みがジュワ~っ


溶けきる前に取り出して
溶けきる前に取り出して

フォアグラの旨みが溶け出したスープは、コクたっぷりで野菜の旨さも引き立つ味わい。舌の上でとろけるフォアグラは、思っていたほどしつこさがなく、あっさりといただけます。さらに、途中でポルチーニ茸の旨みが溶け込んだソースを加えて、味の変化も楽しめます。スープのコクがアップしますよ。

とろける!
とろける!

〆はリゾットがオススメ。チーズとトリュフを加え、鮮やかなパセリをトッピングして仕上げます。煮込むことでより濃厚に、まろやかになったスープは、お米との相性抜群。濃厚な旨みを堪能できます。

単品価格は、1人前2,480円。ボリュームたっぷりなので、2人なら1人前でも十分楽しめます。また全7品、3時間飲み放題付きのコース(6,200円/ぐるなびクーポン価格4,500円)も用意されています。同店は今後、このメニューを洋風鍋のひとつとして育てていきたいとのこと。ワインと合わせて楽しみたい鍋です。

トリュフの香りもワインとよく合う
トリュフの香りもワインとよく合う

◆ウニ入りスープで魚介をしゃぶしゃぶ「ウニ鍋」

続いて「ウニ鍋」。ウニは生で食べるイメージが強いのですが、どのような鍋料理がいただけるのでしょう。江戸中期の京都の画家・伊藤若冲の作品に囲まれながら、本格的な和食を楽しめるバール「和バール 若冲(じゃくちゅう)」(東京・港区)にお邪魔しました。

同店で提供されている「雲丹しゃぶ鍋」は、ウニ入りの濃厚なスープで、白身魚やズワイガニ、京都から直送された野菜をしゃぶしゃぶしていただく贅沢な一品。もともと、姉妹店「いちりんのはな」で提供されていたメニューなのだそう。

新鮮な食材で贅沢なしゃぶしゃぶに (写真は2人前)
新鮮な食材で贅沢なしゃぶしゃぶに (写真は2人前)

 
マンゴープリンのようにも見えるツヤツヤのスープに水菜をたっぷりと入れ、沸騰したら無添加ウニを投入。水菜がしんなりしたら、刺身でも食べられる新鮮な具材をしゃぶしゃぶしていただきます。
 
水菜とウニを投入!
水菜とウニを投入!

スープは、みりんや醤油などを加えて味を整えてあるそうで、ほのかに甘みのある味わい。ウニ独特の磯の香りが苦手な人でも食べやすいのではないでしょうか。ウニは、かき混ぜすぎなければ潰れることなく残っているので、具材と一緒に楽しむのもよし、スープと一緒に味わうのもよし。筆者としては、たっぷりの水菜と一緒に食べるのがオススメです。

ああ、なんて贅沢な…
ああ、なんて贅沢な…

そして、なんといっても〆の雑炊が絶品。スープに溶け込んでいるウニの旨みと、野菜や鶏肉の旨みが混ざり合い、絶妙なコクを生み出しています。「日本に生まれてよかった」と、思わずつぶやいてしまいました。

価格は1人前1,680円。コースメニューも、3,800円~7,000円まで3つ用意されており、特に、焼きタラバガニなども楽しめる7,000円のコースが人気だそうです。

贅沢に和を堪能
贅沢に和を堪能

両店とも12月は忘年会の予約で埋まっているそうですが、1月以降は空きがあるとのこと。2014年も美味しい料理が食べられるよう、給料がアップするよう願って、年始に“プチ贅沢”な鍋はいかがですか?