ベトナムエッグコーヒー

ベトナムエッグコーヒー
コーヒーに卵を入れる「ベトナムエッグコーヒー」のつくり方。
材料 ( 1人前 )
ベトナムコーヒー 適量
1個
練乳 適量
「疲れたな」と感じた時、ふと飲みたくなる“コーヒー”。眠気覚ましやリラックス効果を求めて、一日に何杯もコーヒーを飲むという人もいるのではないでしょうか。コーヒーって、もはや私たちの生活に欠かせない飲み物になりつつありますよね。筆者の一日も、一杯のコーヒーから始まります。

そんな筆者のもとに最近、一部の海外旅行者やバックパッカーのあいだでジワジワと人気が高まってきているコーヒーがある、という情報が入ってきました。その名も「ベトナムエッグコーヒー」


コーヒーに卵を入れるなんて邪道のようですが、フランスの「カフェ・ウフ」のように、海外には卵やリキュールをコーヒーに混ぜて飲む文化があるのです。きっと「ベトナムエッグコーヒー」も、そんなオシャレ味なコーヒーに違いない!ということで、世界の珍味にも興味津々なえん食べ編集部、さっそく「ベトナムエッグコーヒー」を再現してみることにしました!

「ベトナムエッグコーヒー」って、いったいどんな味?
「ベトナムエッグコーヒー」って、いったいどんな味?

■「ベトナムエッグコーヒー」のつくり方
「ベトナムエッグコーヒー」は、ベトナム式のコーヒードリッパーを使って落としたコーヒーに、卵の黄身とコンデンスミルクを泡立てたものを加えたコーヒー。まずはベトナム産のコーヒー豆を使い、ベトナム式ドリッパーで「ベトナムコーヒー」を抽出します。

ベトナム式コーヒードリッパー
ベトナム式コーヒードリッパー

◆ ベトナムコーヒーの淹れ方
まずコーヒードリッパーのカップを熱湯でゆすいで、器具を温めます。続いてカップの中に挽き豆をティースプーン3杯分入れて平らに均してから、中ぶたで豆をぐいぐいっとプレスします。そのままの状態で中ぶたを覆うくらいまで熱湯を注ぎ、豆にゆっくりと染み込ませます。

スプーン3杯のベトナムコーヒー豆を入れます
スプーン3杯のベトナムコーヒー豆を入れます

ぐいぐい...
ぐいぐい...

お湯をゆっくり注ぎます
お湯をゆっくり注ぎます

お湯がすべて落ちたら再び中ぶたで豆を押し、2度目の熱湯を注ぎます。今度はカップのふちから4分の3くらいのところまでお湯を入れ、ふたをしてじっくりとコーヒーが抽出されるのを待ちます。

今度はたっぷりとお湯を注ぎます
今度はたっぷりとお湯を注ぎます

ドリップ中
ドリップ中

淹れたての芳醇で甘い香りが漂ってきました。コーヒーが落ちきるまで5~10分前後かかるので、その間に卵の準備にかかります。

◆ “卵”部分のつくり方
卵は、黄身だけを使います。小さくて深めのボウルに卵黄を割り入れたら、そこにコンデンスミルク(練乳)をティースプーン2杯分合わせます。泡だて器で卵黄とコンデンスミルクを混ぜあわせ、空気を取り込みながらふんわりとしたフォーム状になるまで泡立てていきます。ある程度泡立ったら、抽出したコーヒーをティースプーン1杯分加え、また泡立てます。

材料はこれだけ。3分クッキ●グより簡単ですね!
材料はこれだけ。3分クッキ●グより簡単ですね!

筆者が参考にしたサイトのレシピによると、かなりボリュームのあるふんわりとした卵フォームができあがるはずなのですが、筆者の手首と携帯用ミルクフォーマーが限界に達したため、もとの1.5倍くらいに膨らんだ状態でかき混ぜ終了。今回はこのくらいで許してやろう...

抽出を終えたコーヒーをグラスに注ぎます。そしてその上に、泡立てた卵をふんわりとグラスのふちギリギリまで盛ります。

見てください、この艶やかな卵色!
見てください、この艶やかな卵色!

カフェラテのような美しい「ベトナムエッグコーヒー」ができあがりました!見た目はなかなかの出来なのでは...?

■「ベトナムエッグコーヒー」、その味は?
肝心の味はどうなんでしょう?卵っぽい香りがしていますが、勇気を出して一口。...えっ、おいしい......!!

フォームとコーヒーをよくかき混ぜて飲むと、それだけでは苦みの強いコーヒーが卵とコンデンスミルクによって緩和され、まろやかで絶妙な味になります。ふわふわのフォームは口当たりも良く、まさにデザート感覚で飲めるコーヒー!多少の卵臭さはご愛嬌です。

■ベトナム人に飲んでもらう
せっかくなので、ベトナム出身の方に味わってもらおう!ということで、お隣のオフィスで働いているベトナム人お二人を味見にお誘いしました。ご協力いただくのは、ホーチミン市出身の N さんと、ホーチミン市からほど近いファンティエット市出身の D さんです。

ベトナムの味と聞いてテンション上がり気味のお二人
ベトナムの味と聞いてテンション上がり気味のお二人

母国の懐かしい味を楽しんでいただけるかな?それでは、カンパーイ!

「ヨー!」(ベトナム語で「乾杯」の意)
「ヨー!」(ベトナム語で「乾杯」の意)

ごくり...
ごくり...

コーヒーを口にした途端、顔が曇る D さん。その横で、何とも言えない表情を浮かべる N さん。

......。
......。

■ ベトナム人は「ベトナムエッグコーヒー」を知らない
D さんと N さんに、ベトナムで卵入りのコーヒーを飲んだことがあるか聞いたところ、飲んだことも聞いたこともないとのこと。他のベトナム出身の方に聞いて回っても、誰ひとりとして「ベトナムエッグコーヒー」を知る人はいませんでした。

「ベトナムエッグコーヒー」は懐かしい味どころか、在日歴の長いベトナム人のみなさんにとっては馴染みのないものだったようです。もしかすると、ベトナムでも比較的新しい飲み物なのかもしれません。もしくは、一部の人や地域限定で嗜好されるマニアックなコーヒーなのかも...?ま、今回は在日ベトナム人に新たな飲み物を逆輸入できたということでいいんじゃないでしょうか!

ベトナムへ行かれる方は、本場の隠れた名コーヒー(?)、「ベトナムエッグコーヒー」をぜひ試してみてくださいね!

ご協力ありがとうございました!
ご協力ありがとうございました!