米国のホテルに滞在すると、朝から"アメリカンサイズ"の食事が提供されることが多い。そしてその食事には、卵を3個程度使ったスクランブルエッグやオムレツなどの卵料理が含まれている。

このようなことから、米国人の1人当たりの卵消費量は、日本より多いと考えている人は多いのではないだろうか?だが、これは事実なのか?



ここでは、あまり知られていない卵の秘密を5つ紹介しよう。

1. 卵は賞味期限を過ぎても食べられる?

日本では、卵の賞味期限は、「生で食べられる期限」を表示しており、夏期であれば採卵後16日以内、冬季であれば57日以内程度とされているという。

だが、本当のところ、卵は産まれてから何日後まで食べることができるだろうか?

米農務省の調査によれば、保管状態にもよるが、通常であれば卵は産まれてから3か月程度は十分に食べられるのだという。

米国では、養鶏場での採卵は、卵が産まれてから1か月以内に行うこととされている。採卵され、販売用のパッケージに詰められるときに、卵には「販売期限」が記入されるが、この日付はパッケージに詰められた日から1か月以内とされているそうだ。つまり、米国のスーパーマーケットでは、産まれてから2か月が経過した卵が販売されている可能性があるということだ。

だが米農務省は、販売期限から3週間から5週間経過した卵でも、熱を加えて調理すれば、多くの場合食用に問題はないとしている。

2. 茶色の卵と白色の卵、卵の栄養価は色で違いがある?

卵の殻の色には、白色のものと、茶色のものがある。茶色の方が高級で、含まれる栄養価が高いと考えている人が多いそうだ。

だが卵の色は、基本的には鶏の種類によって異なっているだけなのだという。このため、色による栄養価の違いはないそうだ。

3. 日本人1人当たりの卵消費量は?

日本人1人当たりの卵の消費量は年間324個で、世界第2位(IEC による2011年の統計より)。卵の消費量が多いと思われている米国の、年間1人当たり247個(世界5位)を大きく上回っている。ちなみに、消費量世界第1位はメキシコで、1人あたり年間365個となっている。

4. 卵の品質は、鶏の週齢で決まる

卵の品質は、その卵を産んだ鶏の週齢で決まるという。Poultry Science の調査によれば、一般家庭に向けて販売する高品質な卵の生産には、28週齢程度の若い鶏か、97週齢程度の鶏が適しているという。中間週齢の鶏は、製菓・食肉加工などで利用される液状卵の生産に向いていると研究者は述べている。

5. 新鮮な卵はどうやって見わける?

以前であれば、殻がざらざらしている卵が新しく、つるつるしている卵は古いと言われていた。だが現在では、ほとんどのたまごがよく洗浄されて出荷されているため、卵の外見だけで新鮮なものかどうかを見分けるのは難しくなっているそうだ。