
Pruno は、刑務所の食堂で提供されるリンゴ、オレンジ、ケチャップ、砂糖、牛乳などを原料に作られることが多い。発酵には、パンに含まれるイースト菌が利用される。また、Pruno の醸造にはワイン樽ではなく、ごみ袋が使用される。完成したワインのアルコール濃度は、発酵日数によっても異なるが、14%に達することもあるそうだ。
Pruno の味は「吐き気を催すほど」ひどいものだという。だが囚人にとって味は問題ではない。アルコールであり、酔えること。それが最も重要なのだという。
米国メディア Buzz Feed は、Pruno のレシピを YouTube に動画で公開した。それによれば、Pruno の製造手順は次の通りだという。
1. 原材料を集める
Pruno の原材料となるフルーツ、ケチャップ、砂糖または砂糖の代わりになるもの、それにパンを集める。また、Pruno の醸造で使用するゴミ袋と靴下も用意する。

2. フルーツ、ケチャップ、砂糖をゴミ袋に入れ、フルーツをつぶしながら良く混ぜる
Buzz Feed によれば、囚人の気持ちを想像しながら、「世界に対する怒りをぶつける」ように、ゴミ袋を殴ると良いそうだ。




3. パンを靴下に入れる
入れたら、その靴下ごと、Pruno の原材料の入ったゴミ袋に投入する。



4. 冷暗所に4~5日置く
5日後、ゴミ袋を開ければ、そこには完成した Pruno があるはずだ。


Buzz Feed は、完成した Pruno の味見をしている。それによれば、確かにアルコールの味はするが、腐ったジャンバジュースの匂いがして、飲めたものではないそうだ。




さて、上記のレシピに従って Pruno を製造すると、日本では酒税法により10年以下の懲役または100万以下の罰金に科せられる可能性があることに留意されたい。
また、製造した Pruno を飲むのは危険でもある。米国の公共ラジオ局 NPR によれば、2012年にはユタ州の刑務所で、米国史上2番目に大規模なボツリヌス菌のアウトブレイクが発生し、8人が、嚥下困難、嘔吐、視覚異常などの症状を起こして入院した。このうち3人は、集中治療室での加療が必要となったという。このアウトブレイクの原因となったのが、同刑務所内で製造された Pruno だそうだ。
吐き気を催すほどまずく、食中毒の可能性があり、しかも法律違反の Pruno の密造。メリットは何一つ無いので、絶対に実行しないようお願いしたい。
Pruno の製造方法