
同メディアが伝えたところによれば、話題のカレー屋は米ニューヨーク市マンハッタン区アッパー・イースト・サイドにある「The Brick Lane Curry House」。ここで提供されるカレー「Phaal Curry」には100万スコヴィルの辛さを持つ「ブート ナーガ ジョロキア」が使用されている。100万スコヴィルとは、5,000スコヴィルの辛さを持つタバスコの、200倍の辛さだ。

このカレーを調理するには、調理時の熱によって気化したブート ナーガ ジョロキアの汁を吸いこんでしまわないよう、ガスマスクをする必要があるという。また、皮膚に付着しても危険なため、手袋もかかせないそうだ。同店シェフの Karthik Kumar 氏は次のように述べている。
「これは私が調理してきた中で、最も辛いカレーだ。ガスマスクをするのは、そうしないと息ができなくなるからだ」

取材陣もガスマスクを着用している
調理するのも大変だが、食べるのも大変。カレーを食べた人の中には、汗が止まらなくなったり、意味もなく体が震えたり、といった症状に襲われた人もいたという。中には幻覚を見たり、気を失って救急車で病院に運ばれた人もいたそうだ。
実際にこのカレーを食べた Michael Gregson 氏は、Daily Mail のインタビューに答えて次のように語っている。
「最初の一口を食べたとき、もうだめだと思った。ばかばかしいほど辛かったのだ。うまさもあるが、いつまでも続く辛さもある。その辛さは、消えることがなかった。食べるごとに辛さは増していき、上あごと舌は火が付いたように熱かった。それは耐えられない、容赦のない辛さだった」
Gregson 氏は、このカレーを完食できなかったそうだ。
「汗が流れてきて、止められなかった。自分の舌がどこにあるのかさえ、わからなくなった。痛みを和らげてくれる、ナンもライスも水も無くなってしまったため、食べるのを諦めた。≪中略≫ 誰であれ、このカレーを平らげた人には、敬意を表したい」
同レストランの支配人 Dhiraj Tiwari 氏はこのカレーを食べるにあたっての注意事項を説明している。
「カレーを食べて頂く際には、口頭で免責事項に同意をしてもらっている。カレーには、非常に多くのチリペパーが含まれているため、危険だからだ」
完食できたチャレンジャーには、ビールが無料で提供され、完食したことを示す証明書が与えられる。
このカレー、いまや「eye-watering meal(涙が止まらない食べ物)」と呼ばれているそうだ。「今夜は思いっきり泣きたい」そんな夜に行ってみてはどうだろうか?