インドネシアの「ヤギカレー」
かなり上品

インドネシアには「ヤギカレー」がある。名前の通りヤギ肉を使ったカレー。当然ながら猛烈にクセがある、と思いきや意外に食べやすい。ラムのように穏やかな風味が上品だ。東京の「チャベ(cabe)目黒店 インドネシアレストラン」で味わってきた。

「CABE(チャベ)」の看板写真
「チャベ」と読む

チャベ(cabe)目黒店 インドネシアレストラン

チャベは目黒駅から目黒通りを白金台方面に向かい、首都高速道路の下の上大崎の交差点のビル2階にある。付近にオフィスビル、住宅街、美術館と公園などがあって、平日のランチタイムは多様なお客でにぎわう。


チャベの入り口のようす
2階に上がったところ

ヤギカレーを注文した!

「ヤギカレー」は950円(税込)。ライスにスープ、サービスのエビセンベイとドリンクも1杯ついてくる。

ヤギカレーのセットのようす
色々ついてきます

ピリ辛スープ

チャベのチキンスープ
チキンとハルサメのスープ。レモングラスも入ってる

スープはチキンに春雨、ネギが具材だった。そう聞くと中華風かなと想像してしまうかもしれないが、実はあれこれとスパイスが入っていてピリ辛。東南アジア料理でよく使うレモングラスも利いていてさわやかな香りだ。

チャベのチキンスープ
ピリ辛

塩気は強めなのだが、スプーンを運ぶほどに複雑なスパイスとチキンのだしが舌になじんできて、もっともっと飲みたくなる。かなり具だくさんで、春雨のつるつる、ネギのしゃきしゃきした食感を上手にまとめているのも好み。

おっきなエビセンベイ

エビセンベイのイメージ
日本のえびせんより厚くて硬い。でもパリっとかじれる

頼むとサービスで出してもらえるインドネシアのエビセンベイは、日本のスナック菓子のえびせんに近いが、一枚がとても大きい。固くしっかりしていて、歯ごたえもあるが、そのままかじるのに苦労するほどではない。

揚げたエビの風味はしっかりして、けっこうお腹にもたまるので小食の人は注意。一緒にすっきりしたビールなどが飲みたくなる味でもある。


ヤギカレー

チャベのヤギカレー
ヤギカレーは意外やくさくない

いよいよヤギカレー。深皿にごろごろのお肉とさらさらしたルーと言うかスープ。横には別皿にフライドオニオンをのせたご飯がこんもり盛り上げて出てくる。

チャベのライス写真
フライドオニオン多め。短粒種だった

驚きだったのが、マトンに比べてもくさみがなく、肉をかみしめるとラムのようなほどよい香りがする程度だったこと。辛さもいわゆる「甘口」に当たり、舌を焼くようなエスニック料理を予想していると肩透かし。

チャベの「ヤギカレー」
ヤギ肉はゼリー質が多くてプリプリしていた

肉はゼリー質でプリプリしていて、ご飯とともにかむと幸せ。ほど良くスパイスの利いたスープはよくお米に染む。ちなみにタイ米のような長粒種ではなく、日本では普通の短粒種だった。インドネシア料理のお店で風変わりなメニューを注文したはずなのに、どこか懐かしい感じがする。

濃くて苦いトラジャコーヒー

トラジャコーヒーのイメージ
濃くて苦いトラジャコーヒー

ドリンクはアイスコーヒーを頼んだ。インドネシアの「トラジャコーヒー」というもので、お店の人からミルクとシロップを勧められる。ありがたく受け取るが、まずはブラックでひとくち。なるほどすごく苦い。とても濃く淹れてある。

まるでアイスのエスプレッソのようだ。ミルクをたっぷり入れて、シロップもちょっと足して、よくかき混ぜて飲むと丸みが出て舌にやさしい。それでいてコーヒーの香りは損なわれていない。ブラック派の人もいちど試してみて欲しい。

ミルクとシロップ
ブラック派でもぜひ

トラジャコーヒーのラテ
こうすると飲みやすい

なおチャベはほかにも何種類もランチが置いてある。いずれもヤギカレーと同じく珍しげなので、味のよさは確かめたことだし、何回か通って全メニューを制覇してみたくなるお店だった。 

CABE(チャベ)目黒店
東京都品川区上大崎3-5-4 田中ビル2階
チャベ(cabe)目黒店
住所:東京都品川区上大崎3-5-4