東京の離島「青ヶ島」のグルメを味わうなら、新宿にある「青ヶ島屋」はよい選択肢。夜には島の焼酎「青酎」が楽しめるお店だが、昼も数量限定のランチが味わえる。
いざ新宿へ
青ヶ島屋は新宿駅西口を出て北に進んだ飲食店街にある。ビルの2階なのでうっかりすると通りすぎてしまう。階段をのぼった突きあたり。なぜか日本の南極観測隊が荷物を運ぶのに使う「南極段ボール」の切り抜きが目印になっている。
訪れたのは8月中旬の平日。昼のメニューは3種類あり、1番人気という「ゴマダレ海鮮丼」(780円、税込)を注文した。
ツムブリのゴマダレ海鮮丼
運ばれてきたのは名前の通りたっぷりゴマダレをからめた刺身の丼。ちょっとピンク色がかった刺身は食べるとプリプリして新鮮。タレの甘じょっぱさと、こってりしたゴマの風味が、たきたての白いご飯にとても合う。
どんどん箸が進みそうになる手をおさえ、さらによく観察してみると、ゴマダレの下からのぞく刺身の色は赤みがさしている。
味もどこか普段食べなれている魚と異なるので、いったい種類は何かとお店の人に聞いてみると「ツムブリ」との回答だった。ブリという名前だがブリとはちょっと違うのだそう。東日本ではあまり出回らない珍しいものだが、青ヶ島では食べるらしい。
小鉢にハンバーグ
海鮮丼はそれなりにボリュームもあるのだが、小鉢に煮込みハンバーグをつけてくれた。かかっているのはデミグラスソース。
面白いなと思いつつ、箸で割ってみると大きめに刻んだタマネギが入っていて、ジューシー。魚だけでなく肉も味わえてちょっとうれしい。
アラ汁は濃厚!
お味噌汁は骨がついた魚の身、いわゆるアラをどっさり入れたアラ汁。みそに加えてダシが利いていて、魚介系ラーメンのスープを連想するが、あくまでも骨からとれる味で、後味はまったくくどくない。
数種類の魚のアラを一緒に煮てダシをとっているそう。ちなみにアラは骨のまわりに身がいっぱいついて、食べてみるとやわらかくおいしいので、全部箸でとりたくなる。
青ヶ島の料理は青酎の肴(さかな)として楽しむものと思っていたが、お昼ご飯としてお酒ぬきで味わっても大満足だった。なおランチはすべて数量限定で、なくなり次第営業終了なので、食べのがしたくなければ早めに行くのがおすすめ。平日は11時45分から開いている。
青ヶ島屋
東京都新宿区西新宿7-15-15 東宝観光ビル 2F
住所:東京都新宿区西新宿7-15-15