JRエキナカの紀ノ国屋アントレで売っている「ガラムマサラアーモンド」はとてもおいしい。チャイやインドカレーを思わせる強いスパイスに、アーモンドの香ばしさが合う。だが1つ問題がある。泣くほど辛(から)いのだ。
高級スーパーを擁する紀ノ国屋グループのいわゆるプライベートブランド(PB)。おしゃれでちょっぴりお高い品ぞろえが特徴で、ガラムマサラモンドの値段も88gで702円(税込)。
さぞや上品な味なのだろうと1粒かじると、かぐわしい南アジアの香辛料が鼻をくすぐり、なかなか良いな、などと思っていると遅れて舌がひりつき、しびれが襲ってくる。
ガラムマサラは元よりカレーからより純粋にスパイスだけを抽出したような、いささかとがった調味料だが、しかし、それにしても、なまかなではない。辛いを通りこし、痛いとさえ思う。口の中だけでなく、のどまで焼けるようになる。ただヒリヒリ、ジンジンしながらも、ちゃんと塩味のあるアーモンドのおいしさも感じ取れる。
ナッツ類はいちど袋をあけると次から次へと口に運んでしまいがちだが、さすがに1粒で手が止まる。だが、しばらく経つとまた1粒とってかじりたくなる。結局ふたたび悶絶するはめになる。
酒のつまみにするなら、ハイボールかビール。ドライな白ワインもよいかもしれない。1粒でグラスに1杯は空けられる。
なるほど、これならそうそう食べきれないし、案外コストパフォーマンスも悪くないかもしれないと納得する。恐るべしガラムマサラアーモンド。