「ミンガラバー」の皮付き豚肉のスパイシー煮込み
スパイシーなのに辛くない!

東京・高田馬場一帯には、ビルマ(ミャンマー)料理店や雑貨店が点在する。「ミンガラバー」もその1つ。スパイシーなのに辛くない、ボリューミーなのにどこか上品な味のランチが楽しめる。

高田馬場「リトルヤンゴン」へ

ミンガラバーのお店の前

高田馬場一帯にはミャンマーから移り住んで来た人が多く生活し、しばしばミャンマーきっての都会「ヤンゴン(ラングーン)」になぞらえて「リトルヤンゴン」とも呼ぶ。ミャンマーに暮らすビルマ族、シャン族などそれぞれの郷土料理を出すお店があり、その中でも20年以上前から営業しているミンガラバーは古株。


高田馬場駅の早稲田口をおりて東へすこし歩いた「NTビル」の3階。ランチタイムなどで外に看板が出ていれば見つかる。入り口はこじんまりしている割に、店内は広々とした印象を受ける。

ミンガラバーの店内
店内は広々

ランチメニューを手に取ってみると、麺類も心を惹かれるが、がっつりめに「皮付き豚肉のスパイシー煮込み」(880円、税込)を注文する。

豆のスープは実質カレー!

ミンガラバーのスープ
スープ。実質カレー

まず出てきたのは、お皿にどーんと乗ったお米と、深鉢に入ったとろみのある豆料理。

おかしい。カレーライスではなく肉料理を頼んだはずだが、と思ってお店の人に確認しようとしたところ、これはセットのスープとライスで、肉は別に来ると説明を受けた。

ちなみにスープはライスにかけて食べるとおいしいとのこと。やっぱりカレーじゃないのかと疑いながら、言われた通りにしてみる。おいしい。でもカレーだ。豆のカレーだ。スパイスの風味がしっかり利いていて、クリーミーなスープの中にはヒヨコ豆だろうか、ツブツブした食感がアクセントになっている。

ミンガラバーのスープ
ツブツブの豆の食感が楽しい

しかしインドなどの南アジア料理でよく出てくる豆カレーのような辛さはない。ほのかに舌をくすぐる程度だ。

スパイシーなのに辛くない!

ミンガラバーのランチメニュー
お米がすごい

いよいよメインディッシュの皮付き豚肉のスパイシー煮込み。スープやライスと合わせてボリュームも満点。肉がごろごろ入っていて肉好きにはうれしい。さっそく一口味わうと歯ごたえはあるが少し噛むと柔らかくくずれる。

ミンガラバーの皮つき豚肉のスパイシー煮込み
肉もボリューミー

味付けはやさしい。スープ同様スパイスが利いていて、やはりインドカレーを連想させるのだが、辛さは本当に控えめで、日本のカレーでいう「甘口」と同じかそれより弱い程度。

ミンガラバーの皮つき豚肉のスパイシー煮込み
辛さひかえめなんだなこれが

真赤な色の調味料が添えてある。さては辛さが欲しい人のためかと、さっそくスプーンですくって肉に載せて食べてみると、やっぱりあまり辛くない。むしろ、うまみの方が強い。

ミンガラバーの皮つき豚肉のスパイシー煮込み
そえてある真赤な調味料をつけたら…やっぱり辛くない!?

お店の人に聞くと、調味料の正体はトマトにアンチョビや干しエビ、ニンニク、タマネギなどを加えて煮込んだものだとか。

香りから見ためからエキゾチックなのに、辛さだけはなく、むしろうまみが際立つ。何とも不思議な体験だった。

ミンガラバー
東京都新宿区高田馬場2-14-8 NTビル 3F