春はどこへいったのか…夏を思わせる暑さが続いている。すでにビアガーデンもオープンし、ビールが恋しい季節が一挙にやって来た。

ビアガーデンでワイワイと飲むのもいいが、じっくりとビールそのものの味を楽しみたいときもある。そんなときに嬉しい店が、5月1日、東京・銀座にオープンする。「Delirium Cafe GINZA(デリリウムカフェ ギンザ)」、“幻覚症状”の名を持つベルギービールカフェだ。

樽生ベルギービールがそろう、デリリウムカフェ ギンザ
樽生ベルギービールがそろう、デリリウムカフェ ギンザ

デリリウムカフェは、ベルギーの首都ブリュッセルをはじめ、イタリア、フランス、オランダ、ブラジルなどでも展開されており、日本では「デリリウムカフェ トーキョー」(東京・虎ノ門)が2007年に1号店としてオープンした。ベルギーの「ベルギービール騎士団」より認定された“名誉騎士”が、樽生やボトルの正規輸入とともに運営を手がけている。

同店の中心的なビール「デリリウム トレメンス」は、ラテン語で「アルコール中毒による幻覚症状」というシュールな意味を持つ。ついつい飲みすぎてしまう味わいからつけられたらしい。この “幻覚症状”におちいった際にピンクの象が見えるとされていることから、グラスや店内装飾のモチーフとして、ピンクの象が散りばめられている。

グラスにもピンクの象。  まだ1杯めだが、すでに幻覚症状に陥っているのかもしれない
グラスにもピンクの象。
まだ1杯めだが、すでに幻覚症状に陥っているのかもしれない

今回、新たにオープンする店舗は、銀座三越のすぐ近くに位置する路面店。特徴は、なんといっても、最大40種の生ベルギービールが飲めるという点にある。系列店の中でも一番の品ぞろえ、日本最多となるそうだ。カウンターにずらりと並ぶサーバーのラベルを見るだけで、「来たかいがあった!」と思ってしまう。S グラス(150ml)と、各銘柄の正規グラス(専用グラス)に注ぐ M グラスの2種類を選べる。さらに、ベルギー以外から輸入された瓶ビールもラインナップされている。

カウンター。このピンクの象も、幻覚だろうか…
カウンター。このピンクの象も、幻覚だろうか…

この日は27種の生ビールが用意されていた。一口にベルギービールといっても、その種類はさまざまだ。ヒューガルデン ホワイトが有名な「ホワイトビール」、オーク樽で熟成される深い赤色の「レッドビール」、修道院でつくられる「トラピスト ビール」などなど。取り扱っている種類が多いため、同じタイプでも全く異なる味わいを楽しめるのも魅力のひとつ。

たとえば、日本のビールではあまり見られない「セゾン」というスタイルのビール(ローソンで発売されて話題となった「僕ビール、君ビール。」はこのタイプ)。一般的には、爽快な飲み口でホップの苦みがしっかりときいているといわれる。

せっかくだから飲み比べてみようと「ルル エスティバル」と「セゾン シリー」をオーダーした。どちらも初めて飲む銘柄。筆者はゴールド系のセゾンビールしか知らなかったので、赤ワインのような真紅の色合いを持つセゾン シリーを見て驚いた。また飲み比べると、ボディー、苦み、甘みのバランスがよいルル エスティバルに対して、セゾン シリーは、苦みが弱めでコクのある甘みを感じる。「セゾンの中で、なるべく対極の味のものを」というオーダーに応えてくれたスタッフに、感服した。

左がルル エスティバル、右がセゾン シリー
左がルル エスティバル、右がセゾン シリー

料理は、グリル料理が充実している。岩手県産短角牛を一頭買いし、「門崎熟成肉(kanzaki aging beef)」として提供される。同店ではさらに、さまざまな部位を楽しめるそう。ほかにも、イベリコ豚の肩ロース、薩摩鶏、骨付きラム肉などが用意されており、盛り合わせ(3種から)も。肉にあわせてワインを選ぶように、このグリル料理に合うビールをあわせて楽しみたい。苦みがあるものより、どっしりとした味わいのビールがおすすめなのだとか。

うまみたっぷりの門崎熟成肉は、ぜひ食べてほしい一品
うまみたっぷりの門崎熟成肉は、ぜひ食べてほしい一品

ほか、ビールと相性のよい料理が多数用意されている。さらに同店のオープンにあわせて、ベルギーからチーズの自社輸入も開始されるそうだ。どのようなマリアージュが生まれるのか楽しみだ。

野菜もグリルで焼き上げられる
野菜もグリルで焼き上げられる

店舗所在地は、東京都中央区銀座5-9-5 Cheers 銀座1階。席数はおよそ85席。窓を開ければ、テラスで飲んでいるかのような開放感を楽しめる。心地よい風を受けながらベルギーの味をゆったりと楽しむ、そんなひとときはいかがだろうか。

銀座の風を受けながら…
銀座の風を受けながら…