誰しも1つは、子どものころにハマった漫画やアニメがあると思います。私(筆者)の場合は何といっても「ちびまる子ちゃん」。シュールで可笑しくてあったかい、あの独特の世界観が大好きで、全巻そろえた漫画もページが擦り切れるほど繰り返し読んだものです。

そんな「ちびまる子ちゃん」がテーマになった「ちびまる子ちゃんカフェ」が、お台場・フジテレビの1階に1年間の期間限定でオープンしたという情報をキャッチ。まる子ファンの端くれとして、行かないわけにはいかないよあたしゃ…!というわけで、さっそく足を運んでみました!


ボクのメニューも食べられるよ…
ボクのメニューも食べられるよ…

●店内は意外にも(?)落ち着いた空間

ゆりかもめで台場駅に降り立ち、フジテレビの1階へ向かうと…わぁっ!中に入る前から等身大(?)のまるちゃんやたまちゃん、花輪クンを発見!胸の高鳴りが抑えられない!!

みんなー!遊びにきたよー!!
みんなー!遊びにきたよー!!

中に入ると、エプロンを付けたシェフ姿のまるちゃんたちがお出迎え!ちなみにこのイラスト、ちびまる子ちゃんカフェのために特別に描き下ろされたものなんだとか。

シェフ姿のまるちゃんとたまちゃんがお出迎え
シェフ姿のまるちゃんとたまちゃんがお出迎え

店内はもっとポップでピーヒャラな空間なのかと思っていたのですが、実際は意外にもシックで落ち着いた雰囲気。内装も温かみのあるデザインなので、ついついくつろぎモードで長居しちゃいそう。ちなみに完全分煙です。

注文カウンターはこちら
注文カウンターはこちら

●テレビモニターからは懐かしのテーマソングが!

客席の奥に置かれたテレビモニターから流れているのは、アニメ「ちびまる子ちゃん」の過去のオープニングやエンディングの映像。中にはもちろん、私が全盛期でまるちゃんにハマっていた頃の曲も!思わず口ずさんでしまいます。

みんなはどの曲を覚えてる?
みんなはどの曲を覚えてる?

…ふと気づくと、別の曲が流れたとき、同行していたスタッフ(別世代)の口元もリズミカルに動いていました。今年で放送25周年(!)だそうで、歴史の長さをしみじみと感じます。

●“ブー太郎”から“花輪クン”まで、メニューは20種類以上!

さて、改めましてメニューを拝見。「まるちゃんのヘルシー豆腐バーグプレート」や「ブー太郎のまろやかポークカレー」など12種類のフードメニューのほか、「花輪家のティータイムセット」などデザートメニュー、「ちびまる子ちゃん果肉たっぷりフレッシュジュース」などドリンクメニューまで、キャラクターとコラボしたメニューがずらりとラインナップ!一部のメニューはテイクアウトもできるようです。

入口にあったメニューボード
入口にあったメニューボード

魅力的なメニューがありすぎて悩む…ッ!と迷いに迷って、今回は「まるちゃんのヘルシー豆腐バーグプレート」(1,000円)、「永沢君のじっくり煮込んだオニオンスープ(ブレッド付)」(650円)、「野口さんのたらことイカの極上スパゲッティ」(850円)、「丸尾君のズバリ!カツでしょう!ボリューム満点ヒレカツドッグ」(500円)の4品を注文することに。どのキャラも大好きなので、断腸の思いで決断しました…。

●食べてみた!

・まるちゃんのヘルシー豆腐バーグプレート

まるちゃんの大好物であるハンバーグを、ヘルシーな“豆腐バーグ”に仕上げた一品。鶏ひき肉に豆腐、キャベツ、にんじん、キクラゲを合わせて焼き上げた豆腐バーグには、ハート型のにんじんと星型の大根がトッピングされ、見た目も賑やか!ご飯は十六穀米で、天面にはまるちゃんの顔の形にカットされた海苔がのっています。

女子が喜ぶ“ヘルシープレート”
女子が喜ぶ“ヘルシープレート”

海苔がしんなりしてくると、まるちゃんの前髪もくっきり
海苔がしんなりしてくると、まるちゃんの前髪もくっきり

ふっくら厚みのある豆腐バーグは、外側カリッと、中はふわっふわ!てりやきソースでしっかり味が付いているので飽きません。あっさり淡泊な十六穀米が、甘辛い豆腐バーグをしっかりと受け止めてくれます。

外はカリッと香ばしいのに
外はカリッと香ばしいのに

中はふわっふわ!具だくさんで食べごたえも◎
中はふわっふわ!具だくさんで食べごたえも◎

赤ピーマンや黄ピーマン、玉ねぎをイタリアンドレッシングで和えたサラダや、ベーコンとほうれん草のソテーなども添えられていて、野菜がたっぷり摂れるのも嬉しいですね!

・永沢君のじっくり煮込んだオニオンスープ(ブレッド付)

カラフルなピーマンやウインナーを合わせたスープの中央に、永沢君、もとい玉ねぎが丸ごとゴロリ。しかもこれ、前面にはちゃんと永沢君の顔があるんです(顔部分は“大豆シート”だそう。もちろん食べられます)!

これシュールすぎない?
これシュールすぎない?

なんとなく食べにくいけれど、ちょっと失礼していただきます!永沢君(玉ねぎ)の後頭部あたりにスプーンを入れてみると、ほろほろ崩れる柔らかさ!舌の上でとろけるほどじっくりと煮込まれていて、ちょっと憎たらしい顔に反して苦みも辛みもまったくありません。甘みが口いっぱいに広がります。

見てる……
見てる……

スープ自体も上品でやさしい味わい。しっかり煮出された永沢君(玉ねぎ)のうま味をたっぷり含んだスープに、パンをどっぷり浸して食べるのもまた美味です!

・野口さんのたらことイカの極上スパゲッティ

たっぷりのたらこを絡めたスパゲッティにイカを合わせ、シソをトッピングしたメニュー。野口さんの顔の形と「クックックッ…。」という笑い声の吹き出しが、見事に海苔で再現されています。

そこにいるのは…
そこにいるのは…

野口さん!!
野口さん!!

まろやかな塩気のたらこスパゲッティに、香ばしい海苔と、スカッと爽やかなシソが良いアクセントを加えています。

この野口さん、正面向きではなくナナメ45度というのが個人的にツボ!黒いのでちょっと陰っぽいところも“らしさ”が出ていてファンにはたまりません。プチプチたらこをまとったイカの食感を楽しみながら、耳の奥には野口さんの笑い声が響きます…。

クックックッ…極上だよ…
クックックッ…極上だよ…

ちなみにこれ、今のところカフェで1番人気のメニューだそう。野口さんって実は隠れた人気キャラだったのかな…!?

・丸尾君のズバリ!カツでしょう!ボリューム満点ヒレカツドッグ

丸尾君のメガネをイメージした丸いヒレカツ2個を、キャベツ、レタスとともにパンで挟んだボリューム満点の一品。カツにはマヨネーズで、メガネの“ぐるぐる”模様が描かれています。

丸尾君がこっち見てる!
丸尾君がこっち見てる!

持ち上げてみると、かなりのずっしり感!女子の口では一気にかぶりつくのは少々難しいと判断し、ナイフとフォークでいただきます。

見てこの大きさ!
見てこの大きさ!

ヒレカツは肉厚で柔らかく、歯が入るごとに肉汁がじゅんわり広がります。甘辛いソースと脂の甘みがキャベツにも染み込んで…ズバリ!おいしいでしょう~!!

これで500円ってコスパ最強
これで500円ってコスパ最強

さらに感動したのは、パンも「外カリ、中ふわ」の香ばしい味わいで、安っぽさがまったくないところ!正直いうと、この値段なので子どものころ給食に出た系のシンプルなドッグをイメージしていたのですが、質も量も良い意味で期待を裏切られました。

メガネをムシャムシャしながら、ふと、学級委員の選挙活動に励む丸尾君の姿が脳裏をよぎりました。これ、もしかして「ズバリ!(選挙戦に)カツ(勝つ)でしょう!」っていう意味だったりして?

なんか縁起よさそう
なんか縁起よさそう

2人で4皿のメニューを平らげるという暴挙に出たわりに、全部おいしかったので難なく完食。さらに食後には、ドリンクメニューから「カフェ特製 ふわふわラテ まるちゃん(イチゴ)」と「同 友蔵(抹茶)」をオーダーしてみました。

まるちゃん(左)と友蔵(右)のラテアートが
まるちゃん(左)と友蔵(右)のラテアートが

まるちゃんのイチゴラテは、ふわふわのミルクフォームの上に、まんまるほっぺとおかっぱ頭が可愛いまるちゃんの顔がココアパウダーで描かれています。ほのかに甘酸っぱいイチゴを感じるけれど、甘さもくどくなく、香りも味も爽やか。

一方、友蔵の抹茶ラテには、朗らかな笑顔のおじいちゃんの顔が。抹茶の香りとやさしい苦み、ほっとする甘さが広がって…思わず心の俳句が出てきそう!

マグカップのデザインも可愛い
マグカップのデザインも可愛い

今回印象的だったのは、コラボメニューはどれも見た目を優先して味をおろそかにすることなく「ちゃんと美味しかった」こと。お肉と野菜でボリューム満点のドッグが500円など、コスパの良さにも好感が持てました。しっかりカフェとしても機能しているので、まる子ファンでなくても楽しめるかと。

…とはいえ、やっぱり1番の楽しみ方は、あの世界観に浸りながら料理を味わうことですよね。筆者も食べながら、それぞれのキャラクターにちなんだ様々なストーリーを走馬灯のように思い出しては胸を熱くしていました。まるでひと口ひと口に、まるちゃんと家族やクラスメイトとの思い出が詰まっているかのようで…。

まるちゃんの青春は、私の青春でもあるんだ…
まるちゃんの青春は、私の青春でもあるんだ…

同世代の友達と一緒に訪れて、好きなシーンを語り合うもよし。親子で足を運んで、「お母さんが小さいころに見たアニメだよ~」と子どもに思い出を受け渡してみるのもまたよし。おいしさと懐かしさで、お腹と心を満たしてみてはいかがでしょうか。

店舗所在地は、東京都港区台場2-4-8 フジテレビ1F。営業時間は9時~19時(ラストオーダー18時30分)です。

(C) さくらプロダクション / 日本アニメーション