兵庫県神戸市・三宮にあるセンター街を歩いていると、オレンジ色の看板の前にできた行列に出くわします。お店の名前は「三宮一貫樓(いっかんろう)」。60年にわたって神戸っ子を魅了してきた「豚まん」のお店です。兵庫県で生まれ育った私(筆者)にとっては、551蓬莱よりも食べ慣れた味。

神戸っ子を魅了する、三宮一貫樓の豚まん
神戸っ子を魅了する、三宮一貫樓の豚まん

店舗は神戸市内に4つあるのですが、ぜひ訪れて欲しいのが本店。平日休日を問わず行列ができていることが多く、当たり前のように待ち時間が発生します。


角を曲がって行列が続くことも多い。この日は少なめでした
角を曲がって行列が続くことも多い。この日は少なめでした

それでも、通りに面したガラス窓から作るようすを眺めていれば、苦にならないかも。手際よく伸ばされる生地、器用にあんを包む手つき(めちゃくちゃ早い)、おいしそうな湯気をあげる蒸し器。ああ、早く食べたい!

作るところが見えます
作るところが見えます

並んでいる人のほとんどが豚まんを買っていきます。箱入りを大量買いする光景も当たり前です。

箱入りが飛ぶように売れるのです
箱入りが飛ぶように売れるのです

私は、その場で食べるための出来たてを注文。「バラで」とか「あったかいやつ○個」というと通じます。

ほかほかをゲットしたら、お店の前にあるスタンディングテーブルへ。おしぼりと、しょうゆ、ソースが置いてあります。文字が消えかけていて、どっちがどっちか分からないけれど…。私は何もつけずに食べるか、カラシだけをつけます。カラシは購入時にもらえますよ。

一応、右がソースのよう
一応、右がソースのよう

両手でも“持ち応え”がある大きな豚まん。中を見てみると、豚肉よりも多いのでは…?と思えるくらいにタマネギがたっぷりと入っています。このタマネギがあなどれない。シャキシャキとした食感と絶妙な甘みで、肉の旨みを引き立てているのです。

このタマネギがたまらない
このタマネギがたまらない

もっちりふっくらした皮は、ほんのり甘め。あんはあっさりとした味付けで、なんともいえないバランスがクセになります。月に一度は食べたい衝動に駆られるのだけど、東京にいるとなかなか神戸まで買いにいけないのが現実…。通販でも買えますが、やっぱり包みたて・蒸かしたての味には及びません。

ちなみに同店は、豚まんの専門店ではなく、中華料理店。本店を初めとして、店内で中華料理を楽しめます。こちらもだいたい、混み合っています。