バレンタインまであと1週間を切りました。街中にあふれる甘い香りにさそわれて、えん食べ編集部は東京・西麻布へ。ちょっぴり変わったチョコレートフォンデュを食べてきました。提供されているお店は One Garden(ワンガーデン)。釜飯や鍋料理が名物の和食レストランです。え?和食のお店でチョコフォンデュ!? しかも、エビのフリットをディップしちゃうんです。

和食店でチョコフォンデュ?しかもエビフリットって…
和食店でチョコフォンデュ?しかもエビフリットって…

ワンガーデンで提供されている「塩レモンチョコフォンデュ」(税込3,500円)は、昨夏話題になった塩レモンとチョコレートを組み合わせたメニュー。大きな円盤のようなものがついた鍋を見てみると、真ん中にチョコレート、円盤の上にはさまざまな具材がのっています。パレットみたいで華やか!


色とりどりで華やかだけど…
色とりどりで華やかだけど…

でも、よくよく見ると不思議なものがたくさんあるんです。まず、チョコレートの上に浮かべてあるのは、レモンスライス。そうですよね、「塩レモンチョコフォンデュ」ですもの。

そして円盤を見てみると、イチゴやオレンジ、キウイといったフレッシュフルーツに加え、焼きリンゴ、モッツァレラチーズ、トリュフ、レンコン、エビのフリット。さらに、よもぎ麩(ふ)、生姜の甘辛煮と、チョコとは合わなさそうな“おかず”がたくさん並んでいるのです。これをチョコにつけて食べるの…?

トリュフや、
トリュフや、

 
生姜の甘辛煮(左)、モッツァレラチーズ…
生姜の甘辛煮(左)、モッツァレラチーズ…

何から食べよう…迷っているうちに大問題が発生しました。鍋の円盤部分も温まるので、チーズが溶けてきたのです!これはマズイと、あわててチーズをディップ。火が通るとダメそうなものから食べた方がよさそうということで、チーズのあとはフレッシュフルーツをパクリ。

これ、チョコレートがなかなかに美味。サラサラすぎず固すぎず、甘すぎず苦すぎず、ちょうど良い塩梅(あんばい)なんです。あまりのおいしさにチョコレートだけをすくって食べていると、中からゼリーのようなものが出て来ました。食べてみるとゴマの香り。隠し味として入れてある「ゴマ豆腐」なんだとか。和食レストランらしい食材です。

フルーツたちをディップして楽しんだあとは、いよいよ謎の“おかず”たちの出番。

まずはエビのフリットから食べてみることに。意外なことに、甘いチョコと少し塩気のあるエビが合うんです!しかも、水分が多いフルーツよりもたっぷりとチョコをまとわせられます。同じくよもぎ麩も、たっぷりとチョコレートが絡んで得した気分。

素揚げしてあるそうで、食感の変化も魅力的
素揚げしてあるそうで、食感の変化も魅力的

そして、私(筆者)のイチオシはレンコン。ほかの食材にはないシャキシャキとした食感が新鮮です。ほのかに柑橘系の風味も感じる気が。お店の人に尋ねてみたところ、「オレンジジュースでサツマイモを炊く」という和食の調理法から着想を得て、レンコンをオレンジで炊いてあるのだそうです。また焼きリンゴもオススメ。焼くことによって甘みが増したリンゴが、チョコレートとよく合います。生のリンゴとチョコレートの組み合わせはちょっと想像しづらいですが、焼くことによって相性がよくなるようです。

見た目は違和感満載だけどおいしい
見た目は違和感満載だけどおいしい

ちなみに、チョコレートの上に浮いていたレモンは、ほかの具のようにチョコをからめて食べてみて。塩辛さよりも甘みを強く感じるけれど、だからこそスイーツらしい味わいを楽しめます。実はこのレモンとチョコレートには、日本酒(しかも大吟醸!)を使ってあるそうです。和酒を使うところも和食レストランならではの工夫かもしれません。

あま~いひとときを過ごしたくなったら、シャンパンとともに“変り種”チョコフォンデュなんていかがでしょう。ワンガーデン西麻布店および渋谷桜丘店にて、ディナータイム限定で(18時~)提供されています。

ちなみに、フォークを刺すときに円盤に力をかけすぎると、お鍋がひっくり返ってしまうので気をつけて。またレンコンやトリュフなど薄い具は、フォークよりもお箸の方が食べやすいのでオススメ。お箸で食べるチョコフォンデュもまた、“和食レストランらしさ”といえるかも?